2018年度工学院大学 情報学部情報通信工学科

デジタル信号処理(Digital Signal Processing)[1H16]

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2単位
杉山 隆利 教授  
最終更新日 : 2018/12/14

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
この講義では、アナログとディジタルといわれる連続時間信号と離散時間信号を通して、信号処理システムの一般的な解析方法を学びます。そして、ディジタル信号処理の基礎理論として重要な標本化定理を理解することを前提に、離散フーリエ変換(DFT)、高速フーリエ変換(FFT)のアルゴリズム、さらにディジタルフィルタの設計理論についての知識を理解します。

<受講にあたっての前提条件>
情報通信工学科開講科目「電気回路理論I・II」「ディジタルメディア工学基礎」「複素関数論」の履修が望ましい。

<具体的な到達目標>
・連続時間・離散時間信号の意味を理解でき、そのフーリエ解析ができること。
・標本化定理の意味とその必要性について理解できること。
・高速フーリエ変換を理解できること。
・FIRとIIRディジタルフィルタについて理解し、簡単なフィルタの設計ができること。

<授業計画及び準備学習>
1. ガイダンス及びディジタル信号処理の概要(信号の分類と形態、2進数コード):教科書1.1〜1.3

2. 連続時間信号とフーリエ変換(三角フーリエ級数、複素フーリエ級数):教科書2.1〜2.2

3. 連続時間信号とフーリエ変換(フーリエ変換、インパルス関数):教科書2.3〜2.5

4. 連続時間システム(インパルス応答、畳込み積分):教科書3.1〜3.2

5. 連続時間システム(ラプラス変換、伝達関数):教科書3.3〜3.5

6. 連続時間信号の標本化(標本化定理、エイリアシング):教科書4.1〜4.3

7. 離散時間信号とZ変換(Z変換とその性質、逆Z変換):教科書5.1〜5.4

8. 離散時間システム(インパル応答、離散畳込み和):教科書6.1〜6.2

9. 離散時間システム(伝達関数、システム関数、周波数特性):教科書:6.3〜6.5

10. 離散フーリエ変換(DFT):教科書7.1〜7.4

11. 高速フーリエ変換(FFT):教科書8.1〜8.3

12. FIRディジタルフィルタの設計(直線位相フィルタ、窓関数法):教科書9.1〜9.3

13. FIRとIIRディジタルフィルタの設計(FIRフィルタの設計、アナログフィルタの設計、双一次変換法、周波数変換):教科書9.4及び10.1〜10.3

14. 学習内容の振り返り

講義は教科書とパワーポイントによるスライドを用いて実施します。

講義時間中に理解を深めるための演習を実施します。

講義終了後には、講義で得た知識を基に、各自で演習問題を解いたり、不明箇所について理解を深めて、ディジタル信号処理に関する知識を整理しておくこと。

<成績評価方法>
講義にきちんと出席することが成績評価の前提です。

講義内容の全てを範囲とする定期試験で評価し、A+〜Fの6段階評価でD以上の者を合格とします。

ただし、上記に及ばない場合でも、講義中の演習問題等への取り組みにより勘案する場合があります。

他の履修条件などは、基本的に学生便覧の各種規程に従います。

<教科書>
「ディジタル信号処理」大類重範著(日本理工出版)

<参考書>
指定参考書はありません。
ただし、ディジタル信号処理に関する和書専門書が数多く出版されているので、自分に合った適当なものを選んで参考にするのが好ましい。

<オフィスアワー>
月曜日 15:00-17:00新宿校舎A-2276(アクセスネットワーク研究室)


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