2018年度工学院大学 建築学部建築デザイン学科
現代建築論(Outline of Contemporary Architecture)[1M01]
2単位 山本 想太郎 非常勤講師
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | ○ | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 現代建築をとりまいているさまざまな文脈を、具体的な事例や理論を通して学ぶ。とくに建築家の職能、建築(的)表現といった、実践的な視点を重視したテーマについて理解を深める。
- <受講にあたっての前提条件>
- 日本建築史、西洋建築史、近代建築史をすべて履修修了、あるいは履修予定であることが望ましい。
- <具体的な到達目標>
- 個々の事象の詳細な理解よりも、それらが構成する「建築」そして「設計」という総合的な概念について、各学生が独自のイメージを築くことを目標とする。
- <授業計画及び準備学習>
- ※( )内は準備学習
1. 建築表現の歴史 (参考書全般の概覧) 2. アート表現と建築 (アートと建築の関係事例を調べる) 3. AIと建築 (AI(人工知能)についての概要を調べる) 4. 制度と建築家 (建築士になるためのプロセスを調べる。参考書:「建築家を知る/建築家になる」) 5. 近代とテクトニック (参考書:「テクトニック・カルチャー 19-20世紀建築の構法の詩学」) 6. 建築計画とリノベーション (すぐれたリノベーションの事例を調べる) 7. 建築の素材1 コンクリート・木 (コンクリート・木でできた有名建築の事例を調べる。参考書:「建築家を知る/建築家になる」) 8. 建築の素材2 鉄・ガラス (鉄・ガラスでできた有名建築の事例を調べる。参考書:「建築家を知る/建築家になる」) 9. 住宅 (住宅についての言説を調べる。参考書:「現代住居コンセプション 117のキーワード」) 10. 構造・安全・超高層建築 (建築の安全性に関わる事象を調べる) 11. 建材製品・設備 (建材製品・設備にはどのような種類があるか調べる) 12. サステイナブル (「サステイナブル建築」という用語の意味を調べる) 13. レポート提出・発表 (レポートの発表を行う準備をする) 14. 学習内容の振り返り
- <成績評価方法>
- 内容理解状況(40点分)、レポートの内容(60点分)により成績評価を行う。
レポートの採点基準として、独自の論点が構成できているかどうかを最重視する。 合計60点以上を合格とする。 定期試験期間における試験は実施しない。
- <教科書>
- 指定教科書なし。
- <参考書>
- 「建築家を知る/建築家になる」山本想太郎著(王国社)
「テクトニック・カルチャー 19-20世紀建築の構法の詩学」ケネス・フランプトン著 松畑強+山本想太郎訳(TOTO出版) 「現代住居コンセプション 117のキーワード」プロスペクター[南泰裕+今村創平+山本想太郎] 監修(INAX出版)
- <オフィスアワー>
- 講義前後 講師室
メールも可(atyam70@gmail.com)
- <学生へのメッセージ>
- 本講義における「現代建築」とは建築思潮としての現代建築を意味するものではなく、受講生各自が建築の世界を包括的に感覚し、構成すべき「建築像」、さらには自らが目指していく「建築家像」そのものです。そのイメージを獲得するために、本講義を通して、対峙する建築を独自の視点で分析・感覚する力をつけてほしいと思います。それはこれから建築実務の世界に入っていく際の、重要な判断基準となりうるものです。
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