2018年度工学院大学 建築学部建築学科
環境・設備設計(Air Conditioning System Design and Drawing for Building)[5B08]
2単位 西川 豊宏 教授 [ 教員業績 JP EN ] 横山 計三 教授 [ 教員業績 JP EN ] 村田 博道 非常勤講師
- <授業のねらい>
- 中規模事務所ビルを建築設計し、その建物に最も適した空気調和設備を設計する。システム選定、負荷計算をはじめ機器容量、配管、ダクトを順次決定し、設計図面に反映させるプロセスを学習し、要求図面(即日設計図面)を完成させる。
- <受講にあたっての前提条件>
- 建築設備工学、空気調和設備を履修している事が望ましい。
給排水衛生設備との並行履修を奨める。
- <具体的な到達目標>
- (1)空気調和負荷計算の進め方、計算書の作成方法を理解する。
(2)空調ゾーニングの意味を理解し、最適な空調方式が選択できる。 (3)設備スペースや建築との取り合いを理解する。 (4)設計演習により設備設計図面に記述すべき事項を理解する。
- <授業計画及び準備学習>
- 1・オリエンテーション
(授業計画と学習の進め方について・設備設計概論) 2・オフィスビルの基準階設計と空調計画 (建築と設備の取り合いを理解する・事前学習:教科書第1編4章を通読する) 3・建物の熱的性能と室内環境の設計 (冷暖房用熱負荷の概要と快適な室内温熱環境を理解する・事前学習:教科書第1編1〜3章を通読する) 4・空調負荷計算-1 (建物外皮負荷と内部負荷を計算し、概略負荷との比較を行う・事前学習:教科書第2編2章を通読する) 5・空調ゾーニングの考え方 (空調負荷計算書を集計し、建築計画との関係を考察する・事前学習:教科書第2編3章を理解しておく) 6・空調負荷計算-2 (空調ゾーニングと負荷計算集計表の整合を確認する・事前学習:負荷計算集計表を見直しておく) 7・空調方式と熱源機器の選択 (最適な空調方式を選択する・事前学習:教科書第1編2章等を参考に空調方式を検討しておく) 8・搬送設備の設計 (制気口、ダクトサイズを決定する・事前学習:教科書第2編6章を通読し、ダクトルートを検討しておく) 9・基準階の建築計画との調整 (設備スペース、配管・ダクトルートの確認・事前学習:建築計画と設備計画との整合性を確認しておく) 10・建築計画と設備計画の整合性確認 (計算書と設備計画のまとめ・事前学習:1〜9の課題を復習するとともに不整合箇所を抽出しておく) 11・即日設計-1 (エスキスを作成する。・事前学習:ペリメータ空調、エアバランスの考え方を整理しておく) 12・即日設計-2 (基準階の空調設備設計図を作成する・事前学習:エスキスチェック) 13・設計レビュー (返却された図面の見直し・レポート作成) 14・学習内容の振り返り
- <成績評価方法>
- 即日設計図面(90%)および授業期間に課すレポート(10%)により総合的に評価する。
- <教科書>
- 空気調和設備 計画設計の実務の知識(改定4版) 空気調和・衛生工学会 編 オーム社
演習テキスト(第2回以降の授業時に随時配布する。)
- <参考書>
- オフィスビルの空気調和・給排水衛生設備デザイン 空気調和・衛生工学会 編 オ−ム社
※その他、演習に必要な資料を適宜コピー配布する。
- <オフィスアワー>
- ■新宿校舎(A-2413)
火曜日(通年) 10:00-12:00 金曜日(前期) 10:00-12:00 金曜日(後期) 13:00-15:00
- <学生へのメッセージ>
- 自ら建築設計する中規模事務所ビルの空気調和設備設計を通じて、これまでに習得した建築・設備の総合的な理解度を整理する演習授業である。設備技術者はもちろん、建築設計や施工管理を志す学生の積極的な履修を期待する。
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