2018年度工学院大学 建築学部建築学科
医療施設計画(Architectural Planning of Medical Facilities)[2E14]
2単位 筧 淳夫 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- 建築計画I、II、IIIで身につけた建築計画の基礎的な知識を基として、自分で調べて、考えることにより、合理的に設計をするための基本的な考え方を獲得することを到達目標とする。
すなわち、医療施設という複雑な機能が詰まった建物をベースとして、その機能を整理しながら建築空間を作り上げるために、設計の実際的な課題を知り、建築計画的思考を理解し、実際の建物の設計に生かす考え方を身につけるようになる。よって本授業は医療施設の計画的課題を理解することを目的とするものではない。
- <受講にあたっての前提条件>
- 建築計画I、建築計画II、建築計画IIIの受講を極力終了していること。
- <具体的な到達目標>
- ●建築計画的課題を特定できる
●「こと」のデザインと「もの」のデザインの関係を理解できる ●施設の規模計画についての調査計画を立案できる ●建築計画的アプローチから施設を提案できる
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 建築計画的課題の発見
世界の病院建築の写真を見て建築計画上の課題を理解する。 準備学習:病院建築に関する図書を一冊購入し目を通しておくこと。 2. 建築計画的課題の発見 第1回目の授業を参考として作成したレポートを発表して、建築計画上の課題をより深く理解する。 準備学習:前回の授業で事例として取り上げられた世界の病院建築の中から、建築計画上の課題を一つ見つけ出し、その課題に対する考察をレポートとしてまとめる。(レポート1提出:授業前) 3. 建築計画的課題の発見 日本の病院建築の写真を見て建築計画上の課題を理解する。 準備学習:前回の授業で自分か取り上げて建築計画上の課題について、本で調べる。 4. 建築計画的課題の発見 第3回目の授業を参考として作成したレポートを発表して、建築計画上の課題をより深く理解する。 準備学習:前回の授業で事例として取り上げられた日本の病院建築の中から、建築計画上の課題を一つ見つけ出し、その課題に対する考察をレポートとしてまとめる。(レポート2提出:授業前) 5.「こと」のデザインと「もの」のデザイン 外来受診の事例を勉強することから、建築計画における「こと」のデザインと「もの」のデザインについて理解を深め、施設を計画するする際に必要な考え方を獲得する。 準備学習:吉武泰水氏の著述を一つ読んでおく。 6.「こと」のデザインと「もの」のデザイン 「こと」のデザインと「もの」のデザインに関する事例を発表する。 準備学習:「こと」のデザインと「もの」のデザインに関する事例を一つ取り上げて、具体的な「こと」と「もの」との関係について考察したレポートを作成する。(レポート3提出:授業前) 7. 病室の病床数を決めるときの要因(1) 「入院するなら個室か、4床室か」 個室と4床室のメリット・デメリットについてグループワークとディベートを行い、病室の規模を決めるときの要因を整理する。 準備学習:参考図書から病室の病床数を決める要因について調べておく。 8. 病室の病床数を決めるときの要因(2) 「入院するなら個室か、4床室か」 病室の病床数を決めるために必要な調査企画を策定し、発表する。(レポート4提出:授業後) 準備学習:授業で調査企画書を策定するための準備をする。 9. 病室の大きさを決めるときの要因(1) 「病室の面積を決めよう」 病室の面積を決める要因についてグループワークにより検討し、発表する。 準備学習:参考図書から病室の面積を決める要因について調べておく。 10. 病室の大きさを決めるときの要因(2) 病室の面積を決めるために必要な調査計画を作成し、発表する。これにより、理論的に計画を行う能力を獲得する。(レポート5提出:授業後) 準備学習:調査企画書を策定して授業冒頭に提出する。 11.病棟を計画するときに考えるべきこと(1) 病棟の計画に関する講義を行う。その上で病棟の計画において考慮すべき項目についてしらべ、理論的に計画を行う能力を獲得する。 準備学習:参考図書の中から病棟の計画に関する部分に目を通りしておく。 12.病棟を計画するときに考えるべきこと(2) 作成してきたレポートを発表し、条件に基づく計画能力を獲得する。 準備学習:病棟を計画する際に検討すべき項目をまとめ、病棟の計画案をまとめる。 13.病棟を計画するときに考えるべきこと(3) 各自作成したレポートをベースとして意見交換を行い、医療施設の提案能力を獲得する。(レポート6提出:授業前) 準備学習:最終レポートを作成する。 14.学習成果の振り返り 準備学習:前回までの総復習を行う。
- <成績評価方法>
- 成績評価は,レポート(6回提出)でおこなう。
5回目までのレポートと最終レポートは1対1のウェートで評価する。
- <教科書>
- なし
- <参考書>
- 1.長澤泰監修執筆「医療施設 IS建築テキスト」、市ヶ谷出版社、2014
- <オフィスアワー>
- 火曜日 13:00〜13:30 新宿キャンパス 25階2572号室
- <学生へのメッセージ>
- この講義は、知識の習得ではなく、理論的に設計を行うための計画的課題の立て方について繰り返し勉強をします。授業の進め方は、示されたテーマに対して学生が、調べ、考え、まとめ、発表した内容について議論を重ねる方法で行います。ですから、成績評価はレポートで行うとなっていますが、欠席してレポートの提出だけでは、習得することが困難な授業となっています。授業において考えることを大切にする科目です。
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