2018年度工学院大学 建築学部まちづくり学科

地震工学(Earthquake Engineering)[4B06]

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2単位
久田 嘉章 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/11/19

<授業のねらい>
現在の日本は、首都直下地震、南海トラフの巨大地震、活断層帯の地震など様々な地震の切迫性が指摘されており、地震防災に果たす建築の役割は非常に大きい。本講義では建築とまちにおける地震工学と地震防災・減災の基礎を理解し、地震災害を減らすためのノウハウを身につける。具体的には、歴史地震から2011年東日本大震災までの過去の地震被害から得られた教訓を学び、振動論や耐震設計法の基礎から耐震・免震・制震や超高層建築、さらには国・地方自治体・企業の地震被害想定や防災計画やBCP(業務継続計画)やLCP(生活継続計画)等の基礎を理解する。加えて、近年、大きな問題となってきている洪水・高潮・内水氾濫・土砂災害などの風水害も併せて理解し、複合化する災害に対する安全で安心な建築やまちづくりを実現するための方策を理解する。

<受講にあたっての前提条件>
講義の後半では振動論や耐震工学の理論的な説明があります。必須ではないが、最低限の数学的知識(微積分や線形代数など)をがあると、より理解しやすい。特に安全安心分野の技術系、建築学の構造分野など技術系志望の学生は履修しておくことが望ましい。

<具体的な到達目標>
・建物・まちの自然災害によるリスクを調べ、対策を考える能力を身につける
・耐震工学・地震工学・地震防災学の基礎知識を理解する
・建物の躯体・室内対策などハード対策に加え、日頃からの知識・訓練・災害後の適切な対応、地域の連携など、ソフト対策の重要性を理解する。

<授業計画及び準備学習>
第1回 ガイダンス 建築・まちと地震工学の概要を理解する
 事前学習:自分の住む自治体の地震被害想定や各種ハザードマップ、防災マップを調べ、起こりうる地震災害と対策を理解しておく
第2回 地震と地震動 地震学・強震動地震学の基礎を学ぶ
 事前学習:教科書1〜22ページを熟読し、内容を把握する
 第1回のレポート課題:内容は講義中に発表する
第3回 過去の震災から学ぶ1 歴史地震から1923年関東大震災まで:耐震・防災の基礎を理解する
 事前学習:教科書23〜30ページを熟読するとともに、1923年関東大震災を事前に調査しておく
第4回 過去の震災から学ぶ2 関東大震災以降:耐震設計・都市災害の基礎を理解する
 事前学習:教科書31〜33ページを熟読するとともに、1995年阪神淡路大震災を事前に調査しておく
第5回 過去の震災から学ぶ3 2011年東日本大震災:津波・地盤災害、首都の減災対策の基礎を学ぶ
 事前学習:教科書34〜37ページを熟読するとともに、2011年東日本大震災を事前に調査しておく
第6回 津波 津波の成因や特性、対策の基礎を学ぶ
 事前学習:教科書38〜41、109−111ページを熟読するとともに、過去の津波災害や対策を事前に調査しておく
第7回 風水害 様々な風水害を理解し、洪水や内水氾濫の成因や特性、対策の基礎を学ぶ
 事前学習:教科書42〜49ページを熟読するとともに、過去の風水害や対策を事前に調査しておく
第8回 複合災害 地震や火災・水害、大都市の群集行動など複合化する近年の災害を理解する
 事前学習:教科書50〜58、100〜108ページを熟読するとともに、過去の火災や複合災害や対策を事前に調査しておく
 第2回のレポート課題:内容は講義中に発表する
第9回 耐震設計と振動論の基礎 剛構造・柔構造、地震応答スペクトルなど現在の耐震設計法の基礎を理解する
 事前学習:教科書63〜79ページを熟読するとともに、現在の耐震設計法の基礎を事前に調査しておく
第10回 耐震対策の基礎 地盤・基礎、構造・非構造部材、耐震・免震・制振などの耐震対策の基礎を理解する
 事前学習:教科書80〜99ページを熟読するとともに、耐震・免震・制振などの基礎を事前に調査しておく
 第3回のレポート課題:内容は講義中に発表する
第11回 建物の防災力を高めるための方策 災害が起きた場合の対応力向上のための対策の基礎を理解する
 事前学習:教科書113〜132ページを熟読するとともに、災害からの回復力・強靭力を向上するための対策であるレジリエントな対策の基礎を事前に調査しておく
第12回 事業や生活を継続するためのマネジメント 事業継続計画(BCP)や生活継続計画(LCP)の基礎を理解する
 事前学習:教科書133〜157ページを熟読するとともに、災害からの回復力・強靭力を向上するための対策であるレジリエントな対策の基礎を事前に調査しておく
第13回 地域連携による災害対応力の向上 共助による災害対策の基礎を理解する
 事前学習:教科書202〜236ページを熟読するとともに、自助・共助・公助による災害対策の基礎を事前に調査しておく
 第4回のレポート課題:内容は講義中に発表する
第14回 学習成果の振り返り
 準備学習:前回までの総復習を行う。

<成績評価方法>
出題する課題と期末試験により、100点評価で60点以上で合格とする。
(ウェイトは、期末試験が80%、レポート15%、出席が5%)
注意:遅刻すると授業について来られなくなるので、厳禁である(出席扱いはしない)。

<教科書>
日本建築学会 逃げないですむ建物とまちをつくる―大都市を襲う地震等の自然災害とその対策―(技報堂出版)

<参考書>
西川孝夫・久田嘉章ほか、建築の振動 初歩から学ぶ建物の揺れ(朝倉書店)
柴田明徳、最新耐震構造解析(森北出版)

<オフィスアワー>
木曜日 12:40〜13:30 (新宿校舎25階久田研究室)

<学生へのメッセージ>
地震工学の基礎となる振動論は建築の安全性や快適性を計測する上で最も重要な分野であり、振動学は高校の数学・物理の基礎知識程度でも理解できる内容である。休まず着実に理解と演習を繰り返し、諦めずに学習して欲しい。

<備 考>
事前に社会貢献学入門、減災学入門。できれば、振動論を理解するために微積分や、コンピュータ解析で利用する線形代数(マトリックス法)の基礎を習得しておくことが望ましい。

<参考ホームページアドレス>
http://kouzou.cc.kogakuin.ac.jp/newhp/index.html


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