2018年度工学院大学 工学部電気電子工学科

電子物性(Electrinic Properties of Solids)[5N07]

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2単位
相川 慎也 特任准教授  
最終更新日 : 2018/12/14

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
電子デバイスを設計・制御するためには,固体中での電子の振る舞いを理解しておく必要がある.
本講義では,その基礎となる電子物性に関する基本的な考え方を修得する.
電子の挙動を議論する上で,量子力学および結晶工学の概念が不可欠であるが,極力,難解な数式を用いず,式の意味を理解できるように説明する.
本講義内容をベースに,後期開講の「電子デバイス」に発展させる.電子デバイス関連に興味のある学生諸君は,両講義を受講することが望ましい.

<受講にあたっての前提条件>
「線形代数」,「微分積分」,「電気磁気学I」,「物理学」が履修済みであることが望ましい.

<具体的な到達目標>
・古典論と量子論の違いを説明できる
・ポテンシャル中の粒子に関する演算ができる
・結晶格子やミラー指数,逆格子を説明できる
・ブラッグの法則を用いて回折角度が計算できる

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス,電子物性で学ぶことの概要,量子力学の準備
2.古典的電子ガスモデル,量子論的現象
3.シュレディンガー方程式
4.井戸型ポテンシャル
5.凸型ポテンシャル
6.水素原子モデル
7.結晶中の自由電子
8.量子物性に関するまとめ
9.原子を結びつける力
10.結晶の構造
11.回折と逆格子
12.固体内の電子エネルギー
13.半導体
14.授業内容の振り返り

<成績評価方法>
原則として,中間試験(30%),期末試験(50%),課題(20%)の結果に基づいて,A+〜Fの6段階で評価する.D以上を合格とする.中間試験は第8回の授業内で,期末試験は定期試験期間に実施する.
ただし,5回以上欠席した場合は履修放棄とみなし単位認定を行わない.
出席確認はカードリーダーのデータを活用するので忘れずに必ずタッチすること.

<教科書>
指定教科書なし

<参考書>
阿部正紀「電子物性概論 量子論の基礎 (電子・情報工学講座)」培風館(ISBN-13: 978-4563033378),定価:本体3,800円+税
入江泰三・遠藤三郎「半導体基礎工学(T)」工学図書(ISBN-13: 978-4769201823),定価:本体2,200円+税
青木昌治「応用物性論 (基礎工業物理講座 6)」朝倉書店(ISBN-13: 978-4254135565),定価:本体3,900円+税
Charles Kittel「キッテル 固体物理学入門 第8版〈上〉」丸善出版(ISBN-13: 978-4621076538),定価:本体3,400円+税

<オフィスアワー>
日時:金曜日15:00〜16:00
場所:八王子キャンパス5号館602号室
E-mail:aikawa[at]cc.kogakuin.ac.jp([at]を@に変えてください)


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