2018年度工学院大学 第1部機械システム工学科
知的財産権法(Intellectual Property Laws)[3F04]
2単位 中島 崇晴 非常勤講師
- <学位授与の方針>
| 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 特許を中心に、知的財産権(実用新案・商標・意匠・著作権等)に関する基礎的な内容を理解する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特になし。
- <具体的な到達目標>
- (1)特許など知的財産権の大まかな枠組みの知識を理解する
(2)発明などを権利化するための要件についての考え方と基礎的判断能力を身につける (3)特許庁における審査手順と内容の基礎的知識を理解する
- <授業計画及び準備学習>
- 第1週 知的財産の概念と役割
準備学習:身の回りで知的財産に相当するものは何か、考えてみること。 第2週 知的財産戦略と特許制度の位置付け 準備学習:法学と工学の差異について復習し、我が国にとって知的財産が重要とされる理由を考えてみること。 第3週 特許の保護対象としての発明の定義と技術的思想 準備学習:日本にとっての最善の知的財産戦略を復習し、発明とは何かについて考えてみること。 第4週 創作と発明手法 学習準備:発明の定義と時代の変遷について復習し、どうしたら新たな発明が生まれるのかについて考えてみること。 第5週 保護要件としての産業上の利用性と新概念 準備学習:発明手法の手順を身近な問題について適用して復習し、情報産業における発明にはどのようなものがあるかを考えてみること。 第6週 保護要件としての新規性と進歩性など 準備学習:情報産業の知的財産保護対象について復習し、発明と新しさとの関係について考えてみること。 第7週 特許を受けることができる者と職務発明 準備学習:新規性と進歩性の定義について復習し、発明者とは何をした人かについて考えてみること。 第8週 出願手続、審査・審判手続 準備学習:社員と職務発明との関係について復習し、特許審査の手順について考えてみること。 第9週 特許権、国際特許、特許権の利用活用 準備学習:審査手続きについて復習し、特許権の権利内容について考えてみること。 第10週 知的財産紛争事例紹介と対応 準備学習:権利取得手法について復習し、権利侵害に対して権利者がどのように対応すべきかを考えてみること。 第11週 ビジネスの創作と知的財産戦略 準備学習:知的財産紛争事例においての留意点を復習し、企業が知的財産をどのようにビジネス上で利用したらよいかを考えてみること。 第12週 実用新案制度、意匠制度 準備学習:企業の知的財産戦略のあり方について復習し、特許以外の知的財産権について考えてみること。 第13週 商標制度、著作権制度、不正競争防止法 準備学習:実用新案及び意匠について特許との違いを復習し、ブランド保護のありかたについて考えてみること。 第14週 総括 準備学習:これまでの授業を復習し、質問がある場合はまとめておくこと。
- <成績評価方法>
- 授業中に課す課題レポートにより評価する。
レポートは、特許明細書などの出願提案書類の作成や、法律的判断に関する内容であり、2回の提出が必要となる。 各演習(50点満点)の合計点が、60点以上の場合に単位を認める。 出席状況は原則として評価の対象としないが、授業内容を理解しないとレポート内容には対応できない。
- <教科書>
- 指定教科書なし(プリントを授業中に配布する)
- <参考書>
- 指定参考書なし
- <オフィスアワー>
- 授業前及び終了後教室にて。
e-メールによる連絡も可能(メールアドレスは授業時に提示)。
- <学生へのメッセージ>
- 法律に関するテーマが主なので、理系学生には聞きなれない用語が多数出てきます。しかし、講義では基礎的な内容を嚙み砕いて説明するので、予備知識は必要ありません。
知的財産に関する知識は、実社会での生活やビジネスに直結しているため、理解しておくことは非常に有意義です。
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