2018年度工学院大学 第1部機械システム工学科

工業数学A(Engineering Mathematics A)[3B09]

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2単位
菱田 博俊 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/14

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
2年生で受講すべき必修の工業数学Aの再履修授業である。
 工学で考慮すべき、或いは解くべき、様々な支配方程式や構成方程式は、微分方程式である。即ち、実際の事象の変化や平衡を考える上で、微分方程式は解くべき基本方程式となる。
 微分方程式の解き方は2通りある。一つは解析的に解く方法、もう一つは数値的に解く方法である。本講義では、様々な支配方程式を提示し、工学的問題を解析し、或いはExcelによる簡単な数値解析方法を通して電算機によって数値的に解く方法(数値計算法)の基礎を学ぶ。

<受講にあたっての前提条件>
本科目を履修する前に「数学I」、「数学II」、「数学演習I」、「数学演習II」を履修しておく事。また、本科目の内容は、動きのあるものすべてに適用可能なので多くの専門科目の基礎になっている。

<具体的な到達目標>
1.支配方程式が何かを理解する事。
2.微分方程式を解析的に解く事に対する抵抗感を払拭する事。
3.簡単な微分方程式を解析的に解く事ができる様になる事。
4.数値計算方の基礎について、考え方を理解する事。
5.微分方程式をExcelにより数値的に解ける事を理解する事。
6.様々な数値解析ツールがある事を知る事。

「機械システム基礎工学プログラム」:(C)◎

<授業計画及び準備学習>
以下、予定。履修者のレベルに依って、柔軟に変更する。

第1回:支配方程式の紹介・オリエンテーション
第2回:三角関数と指数対数関数の復習。拡散方程式と波動方程式の紹介。
第3回:1階常微分方程式(直接積分法・変数分離形)
第4回:1階常微分方程式(f(x,y)形・同次形)
第5回:1階常微分方程式(その他)
第6回:1階常微分方程式(総復習)
第7回:1階線形微分方程式(定数変化法)
第8回:1階線形微分方程式(その他)
第9回:1階線形微分方程式(総復習)
第10回:学習成果の確認 (第1回目)
第11回:数値計算法(データの内挿補間・データ解析・ガウス消去法等)
第12回:数値計算法(数値積分方の基礎・Excelによる演算・解析手法の紹介)
第13回:学習成果の確認 (第2回目)
第14回:学習内容の振り返り

予習は、関係する項目の、諸君の持っている教科書の内容を読んでくる事。
復習は、同問題集や例題等を解いておく事。

<成績評価方法>
二回の試験(それぞれ40点程度)と日々の演習(20点程度)により、総合的に評価する。合計で60点以上の者に単位を認める。「機械工学エネルギー・デザインプログラム」の学習・教育到達目標 (D)は、上記の評価基準を満たせば達成される。

<教科書>
それぞれが2年生の時に用いた教科書を持ってくる様に。但し、学科が違うと教科書も異なるので、その共通部分を中心に解説、演習する事になろうかと思われる。

<参考書>
石村園子:"すぐわかる微分方程式", 東京図書。
杉浦洋:"数値計算の基礎と応用―数値解析学への入門―", サイエンス社。
藤田育嗣・間田潤:"計算力をつける微分方程式", 内田老鶴圃。
田中聡久;"書き込み式工学系の微分方程式入門", コロナ社。

<オフィスアワー>
水曜日2時限目、1714室。

<学生へのメッセージ>
再履修なので、意義を理解して、簡単なものから確実に身に付けられる様に、一つ一つ階段を登って行こう。真面目にやった学生は、きっと報われる、筈。


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