2018年度工学院大学 第1部機械システム工学科
△機械システム製図設計(Machine Design and Drawing)[3B06]
2単位 小川 雅 助教
- <学位授与の方針>
| 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 図学の知識を基に,機械設計についての基本的考え方を整理・習得したうえで,JIS規格による機械製図法の規則や第三角法,また3次元CADツールによるソリッドモデリング等について学習する.2次元図面を正確に書き・読みでき,3次元イメージモデルから2次元図面に反映でき,また2次元図面から3次元モデルに起こせるように演習課題に通じて学習する.さらに,機械設計及び材料力学で学習した内容を応用して設定課題の強度設計を行い,安全要求を満たした設定課題の寸法・形状の設計計算書とそれに基づいた2次元図面および3次元CADモデルの作成を行う.本授業を受けることによって,
(1) 材料強度を用いる機械強度設計法の基礎知識や考え方の整理と習得ができる (2) 機械製図法と規則の習得が上達できる (3) 第三角法や展開図法の理解が深まれる (4) 2次元CADツールと3次元CADツールの関連知識が強化できる
- <受講にあたっての前提条件>
- 本科目を履修する前に,「機械システム製図A・B」,「材料力学T及演習」による図学の基礎と材料強度の定義に関する項目を習得しておく必要がある.
- <具体的な到達目標>
- 機械システム基礎工学をキーワードに体系づけられた教育プログラムの中で,機械工学の基礎を中心に専門領域までの知識と方法論を習得できる.学生はこの科目を履修することによって,「設計学」により形状及び強度に関するデザイン能力を身に付けることができる.
(JABEE学習・教育到達目標) 「機械システム基礎工学プログラム」:(D)-(1)◎, (D)-(2)○
- <授業計画及び準備学習>
- 設計題目:冷凍機部品の強度設計と3次元CADによるソリッドモデル作成,2次元CAD図面展開
1. ガイダンス,JIS規格による2次元CADの基本と演習
2. 機械設計の概要と材力の復習,JIS規格による2次元CADによる第3角法演習
3. 冷凍機部品(ピストンとピストンピン)の強度設計説明と,冷凍機用クランク軸の2次元CAD図面演習
4. 冷凍機部品(連接棒とクランク軸)の強度設計説明と,クランク軸の2次元CAD図面演習(続き)
5. 冷凍機部品強度の設計計算の実施
6. 冷凍機部品強度の設計計算の実施・提出と修正,3次元CADツールの基本操作法解説と,3次元ソリッドモデル作成の基本演習(押し出し,回転など)
7. 3次元CADツールによる複数部品ソリッドモデルの組み立て(アセンブリ)と2次元図面への展開演習
8. 強度設計計算結果に基づく冷凍機部品(連接棒)の2次元CAD図面作成
9. 強度設計計算結果による冷凍機部品(連接棒)の2次元CAD図面作成(続),また3次元CADによる冷凍機部品(ピストンとピストンピン)ソリッドモデルの作成
10. 3次元CADによる冷凍機部品(ピストンとピストンピン)ソリッドモデル作成(継続)と,ソリッドモデルから2次元CAD図面への展開、またピストンとピストンピンモデルの組み立て(アセンブリ)
11. 3次元CADによる冷凍機部品ソリッドモデルから2次元CAD図面への展開とピストンとピストンピンモデルの組み立て(アセンブリ)(継続),クランク軸の2次元CAD図面から3次元ソリッドモデルの構築
12. クランク軸の2次元CAD図面から3次元ソリッドモデルの構築(継続)と,冷凍機部品の3次元モデルと2次元図面の提出・検図および修正
13. 冷凍機部品の3次元モデルと2次元図面の提出・検図および修正(継続)
14. 学習内容の振り返り
- <成績評価方法>
- 成績評価は,演習課題と設計計算書の提出50%,JIS規格に基づく冷凍機部品の設計課題に関するCAD図面の正確さ50%とし,理解度をA+, A, B, C, D, FのGradeで評価する.Grade D以上を合格とする.「機械工学エネルギー・デザインプログラム」の学習・教育到達目標Dは,上記の評価基準を満たせば達成される.
- <教科書>
- 「指定教科書なし」,プリント資料配布
- <参考書>
- 新編「JIS機械製図」吉澤 武男 編著,堀 幸夫他 共著(森北出版株式会社)
- <オフィスアワー>
- 水曜日 13:10〜14:10 (新宿 18階 A1811室)
メールでも質問を受け付ける(ogawa-masaru(at)cc.kogakuin.ac.jp)
- <学生へのメッセージ>
- 製図は機械設計,ものづくりの現場加工等における意志伝達の重要な手段である.機械力学や材料工学で得た知識を用いて機械の強度設計を行って安全性を満たした部品の材料,寸法・形状を正確にモデル図面に反映することにより,強度設計と製図の知識のつながりを考える力を養う.
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