| 2018年度工学院大学 第1部機械工学科
 
 
△ロジカルライティングII(Logical Writing through Critical Thinking II)[1210]
 2単位
 堀本 嘉子 非常勤講師
 
 
<学位授与の方針>| ○ | 1. 基礎知識の習得 |  |  | 2. 専門分野知識の習得 |  | ◎ | 3. 汎用的問題解決技能 |  | ○ | 4. 道徳的態度と社会性 | 
<授業のねらい>キーワード:説得力のある表現・ チームでの討議と協働による批判的思考力の育成・研究活動の基礎力および社会人基礎力(社会で活躍するために必要な力)の養成
 
 高等学校までは知識を覚える授業が主でした。社会に出ると、自分で考え、自分の考えを表現する(相手に伝える)ことが求められます。これからの大学生活(授業他)の様々な場面で批判的に考え、論理的に述べる力を磨いていくことが必要です。
 
 この授業では、大学生としての「主体的な学び」を実践するために必要なクリティカルシンキング、ロジカルライティング、ロジカルスピーキングなどのスキルを習得することで、専門分野における研究活動のための基礎力や、社会人としての基礎力を身につけることを目指します。
 
 具体的には、ロジカルライティングI、IIをとおし、「読み、聴き、話し、書く」を通じて「理解する力、考えて主張を組み立てる力、表現する力」を身につけること、「協働力」として「他者と議論し、協働する力」を身につけることがねらいです。
 
 ロジカルライティングIでは主に文章を書くことをとおして表現力、思考力を磨いてきたのに対し、ロジカルライティングIIではチームプレゼンテーションをとおして表現力、思考力、チーム協働力を磨いていきます。
<受講にあたっての前提条件>本科目は「ロジカルライティング I」で学修する内容の応用を行う科目です。効果的に学修をするためには前期に「ロジカルライティング I」をきちんと履修する必要があります。
 日本語能力を伸ばし、批判的思考力を養うために、普段から新聞に目をとおす習慣もつけましょう。
 また、授業はアクティブラーニング形式です。積極的に授業にのぞんでもらうことを期待します。
<具体的な到達目標>1.チームで討議し、協働して説得力のあるチーム・プレゼンテーションを行うことができる(重点目標)2.論理的で説得力のある文章を、課題に即して書くことができる
 3.批判的に考えることに慣れる
 
 前期の授業では、ライティングを中心にわかりやすい表現を目標としました。後期の授業では、説得力のある表現を目標にチーム・プレゼンテーションにも力を入れます。他の人と討議し、協働することで視野を広げ、考えを深めて表現の説得力を高めることを目指します。
 
 上記1の目標を達成するためには、@チームで協働できること(チームで討議できることとチームで作業ができること)、A説得力のあるチーム・プレゼンテーションができることの二つが必要です。そのためにするべきこととして、次のようなことがあります。
 ・討議への積極的参加(意見を言う、相手の意見に耳を傾ける、質問する)
 ・建設的討議(論理的主張、⽴場をはっきりさせた議論・双⽅向の議論・創造的議論)
 ・作業協働(役割分担、連携行動、気配り、相互支援)
 討議によってお互いの異なる考えを知り、新しい発見をすることで、これまでとは違う考え方ができるようになります。それによって批判的思考力(クリティカルシンキング)を養うことも目標とします。
<授業計画及び準備学習>---------------------------------------------------------------------------------------------------------【テーマ1: 授業目標を考える】
 □ねらい 授業目標を設定する
 □課題1 「あなたはこの授業で何を学びたいか」
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 ●第1週 [ガイダンス]
 この科目を通しての目標を設定する
 準備学習: シラバスをきちんと読んでおく
 
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 【テーマ2: 「よいプレゼンテーション」を考える】
 □ねらい プレゼンテーションに慣れる/情報収集方法と情報整理方法を学ぶ
 □課題2 「「よいプレゼンテーション」についてチームでプレゼンテーションする」
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 ●第2週 [プレゼンテーション方法の理解・収集した情報の整理]
 プレゼンテーション方法を学び、収集した情報をチームで共有し、情報を整理する
 準備学習: 「よいプレゼンテーション」に関する情報収集
 
 ●第3週 [プレゼンテーションの準備]
 プレゼンテーションの目的を明確化し、構成や役割分担を決定する
 準備学習: プレゼンテーション構成の考案
 
 ●第4週 [プレゼンテーションの実践]
 チームでプレゼンテーションを実践し、互いに評価する
 準備学習: プレゼンテーションの準備
 
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 【テーマ3: 「大学」について考える】
 □ねらい 議論をとおして考えを深めることに慣れる/批判的思考方法を学ぶ
 □課題3 「「工学院大学」の良さについてチームでプレゼンテーションする」
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 ●第5週 [収集した情報の整理と根拠の明確化]
 「工学院大学」の良さを持ち寄り、チームでの議論をとおして、なぜ、そう言えるのかを整理する
 準備学習: 「工学院大学の良さ」をあげる
 
 ●第6週 [プレゼンテーションの準備]
 プレゼンテーションの主張、根拠を明確化し、構成や役割分担を決定する
 準備学習: プレゼンテーション構成の考案
 
 ●第7週 [プレゼンテーションの実践]
 チームでプレゼンテーションを実践し、互いに評価する
 準備学習: プレゼンテーションの準備
 
 ●第8週 [プレゼンテーションの振り返りとライティング]
 チーム・プレゼンテーションの実践をふり返る。「討議への積極的参加」「作業協働」については
 目標とした具体的行動が達成できたか、また、「建設的討議」がどこまでできたかを内省する
 準備学習: プレゼンテーションの反省点のメモ
 
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 【テーマ4: 世の中で起きていることについて考える】
 □ねらい 議論をとおして考えを深めることを繰り返す/批判的思考方法を学ぶ
 □課題4 「新聞記事をもとに問題を設定し、チームでプレゼンテーションする」
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 ●第9週 [収集した情報の整理と根拠の明確化]
 収集した情報をチームで共有、整理し、主張に対する論証を考える。
 プレゼンテーションにおける課題についてさらに深く考察するために今後の情報収集や
 読むべき文献の分担などを決定する
 準備学習: プレゼンテーションテーマを考える
 
 ●第10週 [プレゼンテーションの準備]
 プレゼンテーションの主張、根拠を明確化し、構成や役割分担を決定する
 準備学習: プレゼンテーション構成の考案
 
 ●第11週 [プレゼンテーションの実践]
 チームでプレゼンテーションを実践し、互いに評価する
 準備学習: プレゼンテーションの準備
 
 ●第12週 [プレゼンテーションの振り返り]
 チーム・プレゼンテーションの実践をふり返る。「討議への積極的参加」「作業協働」については
 目標とした具体的行動が達成できたか、また、「建設的討議」がどこまでできたかを内省する
 準備学習: プレゼンテーションの反省点のメモ
 
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 【テーマ5: 授業を振り返る】
 □ねらい 授業を振り返り、学習成果を確認する
 □課題5 「この授業で学んだこと、今後の課題」
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 ●第13週 [学習内容の振り返り]
 授業を振り返り、これまでの学習成果を確認し、発表する
 準備学習: これまでの授業の確認
 
 ●第14週 [学習内容の振り返り]
 授業を振り返り、これまでの学習成果を文章でまとめる
 準備学習: これまでの授業の確認
 
 
 ※各課題は変更になる場合があります。授業の中でその都度提示します。
<成績評価方法>授業に出席し、積極的に議論に参加する(人と話す)ことは大前提です。 チームでの作業に対する取り組み(授業態度のほか宿題シートやワークシート、振り返りシートで把握します)(40%)、プレゼンテーションの成果(30%)、ライティングの結果(30%)などを総合的に評価します。
<教科書>指定教科書なし。適宜、プリントを配布します。<参考書>特に指定はしないが、普段から新聞や文庫本をたくさん読むことを勧めます。<オフィスアワー>授業終了後に教室で<学生へのメッセージ>新聞(社説等)などを読む習慣をつけ、世の中で起きていることに目を向け、文章に慣れることを勧めます。また、準備学習として、次回の授業で話題になるトピックについてインターネットなどを活用して信頼性の高い情報を下調べすることは必須です。
 人と意見交換や議論することで自分の考えが深まっていくことを実感してみてください。その中で人に話すことを楽しんでのぞんでください。
 
 そして、この授業で得たことを是非、他の授業や大学生活で活用してください。
<備 考>この科目は大学での学び方を学ぶ工学部1年生のための科目です。決められたクラスで受講してください。上級生や他学部生は受講できません。
 
 
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