2017年度工学院大学 教職課程科目

工業教育の研究A(Study of Industrial Education A)[9191]

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4単位
竹谷 尚人 非常勤講師  
尾高  進 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/09/28

<授業のねらい>
わが国の公的職業教育において最大規模を構成している高校工業教育の意義と役割を明確にし、拡充・発展の筋道を理解する。具体的には,高校工業教育の直面している課題の分析を3つの視点(歴史、社会的基盤、諸外国の工業教育)で行い、現場教師の優れた実践記録の分析を通して、実践の道筋を理解する。
 また、戦後の高校工業教育の歴史的な変遷を辿り、未来に受け継ぐべき内容と方法を考察する。

<受講にあたっての前提条件>
特になし

<具体的な到達目標>
1.学校教育法や青年の自立の課題に照らして,高校工業教育の意義と役割を明確にできる。
2.今日の高校工業教育の課題が理解できる。
3.高校工業教育の拡充・発展の筋道を展望できる。

<授業計画及び準備学習>
1. はじめに 工業高校の実践例
2. 工業教育の歩み(戦後の工業教育1)
3. 工業教育の歩み(戦後の工業教育2)
4. 工業高校卒業者の高校工業教育に対する評価(調査結果を基に)
5. 工業教育の歩み(近年の工業教育)実践を中心に
6.高校工業教育の諸問題
7.学校教育法および学習指導要領(工業)
8.工業における学習指導と評価
9.工業の授業における評価の実際
10.工業の授業づくり(機械系)
11.工業の授業づくり(化学系)
12.工業科と他教科との関連
13.実習授業の内容
14.資格取得指導
15.定時制工業高校の実際
16.学習指導案の作成
17.学習指導案の検討
18.模擬授業(1)
19.模擬授業(2)
20. 授業研究協議(模擬授業のまとめ)
21. 工業教育の教育内容の変遷−教育課程と実習内容の変遷−
22. 技術教育の方法について(オペレーション法、作業分析と実践例)
23. 技術教育の方法について(仮説実験授業、その他の方法)
24. 諸外国の工業教育の事例
25. 現場教師の研究−教材・教具の開発など− 教師の職務とあり方
26. 工業教育の特徴と教育的意義
27. 今後の工業教育のあり方と課題
28.学習内容の振り返り、まとめと質疑、授業内試験

※準備学習(予習と復習)について

(予習)
自身が学習した中学校「技術・家庭科」の内容を整理しておくこと。
また,身近に工業高校卒業者がいれば,工業高校の状況を聞いておくこと。
(復習)
 教科書と授業で配布するプリントの内容をノートなどにまとめること。
 参考書や講義内で紹介する文献を取り寄せ「授業づくり」について自ら学習すること。
 学習指導案を作成し模擬授業の準備をすること。

<成績評価方法>
毎回の授業後に提出する小レポート30%
すべての講義が終了した後に提出する学習指導案20%
授業内試験50%

<教科書>
斉藤武雄他編著『工業高校の挑戦−高校教育再生への道−』(学文社)
必要に応じてプリント教材を配布する。

<参考書>
堀内達夫他『新版 専門高校の国際比較』(法律文化社)
大田邦郎『問題形式で考えさせる』(東信堂)

<オフィスアワー>
休み時間および授業時間後に教室または講師室にて事前に約束の上で対応する。
電子メールにおける質問や相談は随時受け付ける。
竹谷:hisato@v7.com

<学生へのメッセージ>
高校工業教育は多くの課題を抱えているが、その課題に挑戦して高校教育そのものの展望を切り開く実践も少なくない。2週間の集中講義を通して、高校生と共に生きる工業高校の教師という仕事の魅力を掴んでもらえれば幸いである。


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