2017年度工学院大学 第2部情報通信メディア工学科

線形代数学II(Linear Algebra II)[6T02]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
高木 悟 非常勤講師  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/09/28

<授業のねらい>
「線形代数学I」で学んだベクトルを集めると抽象的な線形空間の一例とみなすことができ、線形空間の基本概念として線形独立性、基底、次元がある。これらは数学のあらゆる分野の基礎であり,微分積分と並んで例えば制御理論や量子力学などの数学以外の分野にも幅広く応用されている。また線形写像は平面から平面への写像のように2次元以上の写像(関数)の基礎を与える。行列は線形写像を表現したものであり、行列の成分を係数とした連立1次方程式の解法を利用すれば線形写像の性質が調べられる。本科目の修得後は専門科目へのベクトル・行列の応用の可能性が拡がる。

<受講にあたっての前提条件>
「線形代数学I」の内容を理解していること。

<具体的な到達目標>
1. 線形独立・線形従属を判定できる。
2. 解空間の基底・次元を求めることができる。
3. 正方行列の固有値・固有空間を求めることができる。
4. 対角化可能な正方行列を対角化することができる。

<授業計画及び準備学習>
1. 線形空間とその部分空間
  線形空間について解説する.
  準備学習:「線形代数学I」で学習したベクトルや行列の演算と基本性質を復習しておくこと。
2. 線形独立と線形従属
  ベクトルの線形独立と線形従属について解説する.
  準備学習:前回学習した線形空間とその部分空間について復習し、関連する問題を解いておくこと。
3. 基底と次元
  線形空間の基底と次元について解説する.
  準備学習:前回学習したベクトルの線形独立と線形従属について復習し、関連する問題を解いておくこと。
4. 線形写像
  線形写像について解説する.
  準備学習:前回学習した線形空間の基底と次元について復習し、関連する問題を解いておくこと。
5. 線形写像の核
  線形写像の核について解説する.
  準備学習:前回学習した線形写像について復習し、関連する問題を解いておくこと。
6. 線形写像の像
  線形写像の像について解説する.
  準備学習:前回学習した線形写像の核について復習し、関連する問題を解いておくこと。
7. 前半の復習
  今までに学習した内容を復習し,問題演習する.
  準備学習:今まで解いた問題で出来なかったところを再度解くこと。
8. 2次正方行列の固有値・固有ベクトル
  2次正方行列のみを対象に、固有値・固有ベクトルについて解説する。
  準備学習:線形空間の理論と基本性質を復習しておくこと。
9. 3次以上の正方行列の固有値・固有ベクトル
  3次以上の正方行列を対象に,固有値・固有ベクトルについて解説する.
  準備学習:前回学習した固有値・固有ベクトルについて復習し、関連する問題を解いておくこと。
10. 行列の相似と対角化
  行列の相似と対角化について解説する.
  準備学習:前回学習した固有値・固有ベクトルで3次以上の正方行列の場合について復習し、関連する問題を解いておくこと。
11. 正規直交基底
  正規直交基底について解説する.
  準備学習:前回学習した行列の相似と対角化について復習し、関連する問題を解いておくこと。
12. 直交行列と対称行列
  直交行列と対称行列について解説する.
  準備学習:前回学習した正規直交基底について復習し、関連する問題を解いておくこと。
13. 対称行列の直交行列による対角化
  直交行列による対称行列の対角化について解説する。
  準備学習:前回学習した直交行列と対称行列について復習し、関連する問題を解いておくこと。
14. 総復習
  今までに学習した内容を復習し,問題演習する.
  準備学習:今まで解いた問題で出来なかったところを再度解くこと。
15. 学習成果の確認・振り返り
  試験を実施し,その後に振り返りをする.
  準備学習:今まで解いた問題で出来なかったところを再度解くこと。

<成績評価方法>
授業中の課題50点、授業内に実施する試験50点の合計100点満点で60点以上を合格とする。

<教科書>
指定教科書なし。プリントを配布する。

<参考書>
高木悟 他「理工系のための線形代数」培風館
高木悟 他「理工系のための基礎数学」培風館

<オフィスアワー>
土曜日 17:00-18:00 新宿キャンパス 27階 A-2712室 (数学共同研究室)
メールアドレス:ft40433[at]ns.kogakuin.ac.jp ([at] を @ に置き換えること)

<学生へのメッセージ>
毎回授業中に問題演習の時間を設けるので,分からないところがあればどんどん質問してください.

<備 考>
参考書の訂正情報は,第1回目の授業前に必ず確認しておくこと.

「理工系のための線形代数」「理工系のための基礎数学」の訂正は
http://home.att.ne.jp/air/satorut/book/index.html

<参考ホームページアドレス>
http://home.att.ne.jp/air/satorut/lec/index.html


ナンバリングはこちら
このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2017 Kogakuin University. All Rights Reserved.