2017年度工学院大学 先進工学部

線形代数3(Linear Algebra3)[1238]

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1単位
高木 悟 非常勤講師  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/09/28

<授業のねらい>
「線形代数1」、「線形代数2」で学んだベクトルを集めると抽象的な線形空間の一例とみなすことができ、線形空間の基本概念として線形独立性、基底、次元がある。これらは数学のあらゆる分野の基礎であり,微分積分と並んで例えば制御理論や量子力学などの数学以外の分野にも幅広く応用されている。また線形写像は平面から平面への写像のように2次元以上の写像(関数)の基礎を与える。行列は線形写像を表現したものであり、行列の成分を係数とした連立1次方程式の解法を利用すれば線形写像の性質が調べられる。本科目の修得後は専門科目へのベクトル・行列の応用の可能性が拡がる。

<受講にあたっての前提条件>
「線形代数2」の試験に合格していないと履修できません。(1年生のみ)

<具体的な到達目標>
1. 線形空間の部分集合がその部分空間であるかどうか判定することができる。
2. 線形空間の基底を構成し、次元を求めることができる。
3. 線形写像の核と像の基底・次元を求めることができる。

<授業計画及び準備学習>
1. 線形空間とその部分空間
  線形空間について解説する.
  準備学習:「線形代数1」と「線形代数2」で学習したベクトルや行列の演算と基本性質を復習しておくこと。教科書6.1節〜6.2節を熟読し、問題を解いておくこと。
2. 線形独立と線形従属
  ベクトルの線形独立と線形従属について解説する.
  準備学習:前回学習した線形空間とその部分空間について復習し、関連する問題を解いておくこと。教科書6.3節を熟読し、問題を解いておくこと。
3. 基底と次元
  線形空間の基底と次元について解説する.
  準備学習:前回学習したベクトルの線形独立と線形従属について復習し、関連する問題を解いておくこと。教科書6.4節を熟読し、問題を解いておくこと。
4. 線形写像
  線形写像について解説する.
  準備学習:前回学習した線形空間の基底と次元について復習し、関連する問題を解いておくこと。教科書7.1節〜7.2節を熟読し、問題を解いておくこと。
5. 線形写像の核
  線形写像の核について解説する.
  準備学習:前回学習した線形写像について復習し、関連する問題を解いておくこと。教科書7.3節(p.170 練習7.2まで)を熟読し、問題を解いておくこと。
6. 線形写像の像
  線形写像の像について解説する.
  準備学習:前回学習した線形写像の核について復習し、関連する問題を解いておくこと。教科書7.3節を熟読し、問題を解いておくこと。
7. 学習内容の振り返り
  準備学習:期末試験で解けなかった問題の解き方を考えておくこと。

<成績評価方法>
試験期間に実施する期末試験100%。到達目標に照らして、6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し、D以上の者に単位を認める。

<教科書>
高木悟 他「理工系のための線形代数」培風館

<参考書>
高木悟 他「理工系のための基礎数学」培風館
大枝和浩「数学基礎プラスγ(線形代数学編)」早稲田大学出版部

<オフィスアワー>
金曜日 12:30-13:30 八王子キャンパス 1号館 1E-314 (数学研究室)

<学生へのメッセージ>
毎回授業中に問題演習の時間を設けるので,分からないところがあればどんどん質問してください.
学習支援センターも活用しましょう.

<備 考>
教科書は毎回使うので必ず持参すること.

教科書・参考書の訂正情報は,第1回目の授業前に必ず確認しておくこと.

「理工系のための線形代数」「理工系のための基礎数学」の訂正は
http://home.att.ne.jp/air/satorut/book/index.html

<参考ホームページアドレス>
http://home.att.ne.jp/air/satorut/lec/index.html


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