2017年度工学院大学 先進工学部機械理工学科
△機械力学(Mechanical Dynamics)[4H49]
2単位 我妻 隆夫 非常勤講師 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 機械振動の基礎を身につける.
(1) 振動事例を学び,振動の現象を概念的に理解する. (2) 1自由度系の振動について,振動現象と運動方程式のとの対応を理解する. (3) 1自由度系の振動をベースに,下記を物理的に理解する. 振動系にかかる力:慣性力,復元力,減衰力,外力 自由振動:固有振動数と減衰比 強制振動:振動周波数と振幅および位相 (4) 上記理解の基に,振動問題の無い機械の設計における着眼点を考察する. (5) 多自由度系への導入として2自由度系の振動を理解する.
- <受講にあたっての前提条件>
- 運動力学,線形微分方程式等の基礎知識を習得していること.
- <具体的な到達目標>
- (1) 振動の基礎を理解し,最低限2自由度系までの運動方程式をたてられること
(2) 振動系にかかる力(慣性力,復元力,減衰力,外力),自由振動の概念(固有振動数と減衰比),強制振動の概念(周波数応答,振幅,位相)を理解し,それら諸特性が計算でき,発生する現象を物理的に考察できること
- <授業計画及び準備学習>
- 1.機械振動学概要
<準備学習> ECPIA「機械力学実験」の内容を復習しておくこと 2. 振動学に必要な数学と物理 <準備学習> テキスト1章,2章を読み理解しておくこと 3.減衰の無い1自由度系の振動/運動方程式/演習1 <準備学習> テキスト3章を読み理解しておくこと 4. 減衰の無い1自由度系の振動/運動方程式/固有振動数の計算法/演習2 <準備学習> テキスト4章を読み理解しておくこと 5. 減衰のある1自由度系の振動/減衰/演習3 <準備学習> テキスト5章を読み理解しておくこと 6. 1自由度系の強制振動・・・力励振による振動 <準備学習> テキスト6章を読み理解しておくこと 7. 1自由度系の強制振動/変位励振による振動および振動絶縁/演習4 <準備学習> テキスト7章を読み理解しておくこと 8. 免震設計 <準備学習> テキスト8章を読み理解しておくこと 9. 1自由度系の振動低減法/1自由度系の振動のまとめ <準備学習> テキスト9章を読み理解しておくこと 10. 2自由度系の振動/固有振動数/演習5 <準備学習> テキスト10章を読み理解しておくこと 11. 2自由度系の振動/振動モード <準備学習> テキスト11章を読み理解しておくこと 12. 2自由度系の振動/動吸振器/演習6 <準備学習> テキスト12章を読み理解しておくこと 13. 多自由度系の振動/演習7 <準備学習> テキスト13章を読み理解しておくこと 14. 学習内容の振り返り
- <成績評価方法>
- 講義期間中に7回の演習を実施しレポートとして提出する.授業内容全般にわたる内容の学期末試験を実施する.
両者を1:1の割合で評価し,A+〜Fの6段階で評価し,D以上の者を合格とする. 7回実施する演習問題(それぞれ20点満点)および"学期末試験(100点満点)を評価し, A+:演習問題全て16点以上および期末試験90点以上 A :演習問題全て12点以上で,そのうち16点以上が5回以上および期末試験80点以上 B :演習問題全て12点以上で,そのうち16点以上が3回以上および期末試験70点以上 C :演習問題全て12点以上および期末試験60点以上 D :演習問題7回の平均点が12点以上および期末試験50点以上 F :演習問題評価および学期末試験の評価のどちらか一方または両方がDの評価に該当しない場合 評価基準については講義において改めて説明する. 4回以上欠席の学生は履修放棄とみなし成績評価は行わない.
- <教科書>
- 第1回目の授業でテキスト(「機械振動学」我妻隆夫作成)を配布する.
- <参考書>
- 機械振動に関する参考書は多数出版されており,各人のレベルに合わせ利用されたい.
JSMEテキストシリーズ 振動学 日本機械学会発行(丸善) 機械振動論 デンハルトック著 コロナ社 実用機械振動学 国枝正春著 理工学社 振動の学び方 佐藤勇一著 オーム社
- <オフィスアワー>
- 授業終了後教室において.
電子メールでの質問にも解答します.(t_azuma@office.nethome.ne.jp)
- <学生へのメッセージ>
- 工学部出身の多くの技術者が振動は苦手というのを良く耳にしますが,そんなことはありません.振動現象と理屈を結びつけて理解できれば面白いものです.全ての機械装置において振動問題は避けて通れない課題です.ここでしっかり勉強して,振動問題を起こさない技術者になりましょう!
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