2017年度工学院大学 先進工学部機械理工学科

デジタル回路(Digital Electronic Circuits)[1L13]

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2単位
桂 晃洋 特別専任教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/09/28

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
 身の回りの多くの電子機器や自動車,産業機械,家電製品,ロボットの制御機器などを構成するハードウェアの基礎となるのが,デジタル回路である.アナログ回路が連続的な信号を扱うのに対し,デジタル回路では0と1を表す二つの信号レベルを基本として回路を構成する.デジタル回路の基礎を学び,マイクロコンピュータ応用機器や各種の制御機器を設計する技術を習得することを目指す.

<受講にあたっての前提条件>
 必須となる前提条件はないが,線形代数T及びU,物理学T及びU,物理学演習,工学基礎実験,など基礎的な科目を履修しておくことが望ましい.また,3〜4年次の創造工学セミナーにも活かせる科目であり,その前段での基礎知識習得のために,本科目を履修しておくとよい.

<具体的な到達目標>
 多くの電子機器の基盤となっているデジタル回路の基本を学習する.合わせて,マイクロプロセッサと組合せた機器システムとその設計技法について学び,到達目標としてデジタル機器設計に必要な技術の基本を習得することを目指す.

<授業計画及び準備学習>
 前半(第1回〜第7回)ではデジタル回路の基本として,ブール代数,組合せ回路と順序回路,基本回路要素,等について学ぶ.後半(第8回〜第14回)ではマイクロプロセッサベースのデジタル機器システムとその設計技法を学習する.
1. 数の表現
2. ブール代数
3. 真理値表,ベン図,カルノー図
4. 基本ゲート
5. 組合せ回路と順序回路(同期回路,非同期回路)
6. フリップフロップ,カウンタ,シフトレジスタ
7. 加算器,乗算器,AD変換,DA変換
8. マイクロプロセッサ
9. 機器システムの設計と検証
10. 遅延設計
11. ハードウェア記述言語と自動設計ツール
12. プログラマブルロジック
13. システムLSIとメモリ
14. 学習内容の振り返りと最終テスト
 準備学習:随時提示する演習課題については次回授業時にミニレポートとして提出する.その後グループディスカッション形式で振り返り,理解を深める.

<成績評価方法>
・以下のミニレポート成績と最終テストの平均点が60点以上を合格とする.
・ミニレポート成績:各回の成績の合計を100点満点に換算する.未提出は0点,期限遅れは1/2に減点とする.
・最終テスト:100点満点.
・正当な理由(教務課の基準による)なく5回以上欠席した学生は履修放棄したものとみなし,成績評価を行わない.出席管理にはカードリーダーを用いる.

<教科書>
指定教科書なし.
電子教材またはプリントで配布する.

<参考書>
・田所 嘉昭 著,ディジタル回路 (新インターユニバーシティ),オーム社(2008)
・D.M. Harris, S.L. Harris 著,鈴木 貢,ほか翻訳,ディジタル回路設計とコンピュータアーキテクチャ,翔泳社(2009)

<オフィスアワー>
新宿校舎 A-1736:火曜日 11:00〜12:00
八王子校舎 17-101:金曜日 10:30〜12:00
上記時間外でも随時質問を受け付けます.メールでの質問も可.

<学生へのメッセージ>
 身の回りの多くの電子機器はより小型軽量になり,それでいて洗練された豊富なサービスが簡単に得られる,そういう時代になってきています.社会のあらゆるところで,デジタル技術の進化によるイノベーションが日々進んでいます.将来皆さんが社会に出て,それらのイノベーションの一翼を担うときに,本授業内容を習得したことが役立つものと期待します.

<参考ホームページアドレス>
circuitlab.com


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