2017年度工学院大学 先進工学部応用物理学科

光物性(Optical Physics)[3H25]

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2単位
尾沼 猛儀 准教授  
最終更新日 : 2018/09/28

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
光物性とは、光と物質の相互作用の諸現象を総称する言葉である。光物性を学ぶことで、発光ダイオードやレーザー、光センサー、太陽電池など、光エレクトロニクス技術の基礎知識を習得できる。本講義の前半では、反射、透過、偏光、干渉など光の基本的な性質を取り扱う。そして、後半で水素原子、分子の発光スペクトル、固体の光の吸収・反射など実践的な内容を理解することを目標とする。

<受講にあたっての前提条件>
熱・統計力学、電磁気学I、量子物理学を修得していることを前提とする。電磁気学II、量子力学I、固体物理学Iを同時に履修することを推奨する。

<具体的な到達目標>
反射、透過、偏光、干渉など光の基本的な性質を理解し演習問題を解くことができる。水素原子、分子の発光スペクトル、固体の光の吸収・反射などを深く理解し実践的な内容に取り組む素養を身に着けることを目標とする。

<授業計画及び準備学習>
毎週、課題プリントを出します。復習・予習に活用すること。
第1週 ガイダンス、電磁気学の復習
第2週 光の伝搬
    電磁波の性質、複素屈折率
第3週 誘電体
    分極、誘電率、誘電関数 
第4週 光の反射と透過1
    光の屈折、p偏光とs偏光、フレネル方程式
第5週 光の反射と透過2
    反射率と透過率、ブリュースター角、全反射
第6週 光学干渉
    薄膜、多層膜
第7週 中間試験
第8週 水素原子の発光スペクトル
第9週 分子の発光スペクトル
第10-11週 固体による光の吸収
第12-13週 固体による光の反射
第14週 期末試験
第15週 学習内容の振り返り

<成績評価方法>
中間テストと演習・レポート課題(20-40%)及び期末テスト(60-80%)の結果により、6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し、D以上の者に単位を認める。テストでは教科書、ノートの持ち込み不可。

<教科書>
特に指定しない。必要に応じてプリントを配布する。

<参考書>
「分光エリプソメトリー 第2版」 藤原裕之著(丸善出版)
「光物性基礎」 工藤恵栄著(オーム社)

<オフィスアワー>
毎週木曜の16:00〜17:00間、新宿校舎A2168室にて。
八王子校舎での面会を希望する場合には、毎週月曜16:00〜17:00の間、4号館705室にて。

<学生へのメッセージ>
必ずノートをとり、レポート課題を自分で考えること。
本科目を履修することにより、光の反射・吸収・発光・散乱などの身近な現象に対する物理的な理解が深まります。


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