2017年度工学院大学 先進工学部応用物理学科

量子力学II(Quantum MechanicsII)[1L11]

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2単位
渡部 勇 非常勤講師  
最終更新日 : 2018/09/28

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
量子力学Iで学んだ内容を発展させ、量子力学の数学的・理論的基礎をより深く理解すると共に、分子・原子のスケールで起こる様々な自然現象に適応できる様になることをねらいとする。

<受講にあたっての前提条件>
「量子力学I」を修得していること。
「現代物理学」「応用力学II」「電磁気学II」を履修していることが望ましい。

<具体的な到達目標>
  • スピンという概念について説明できる。
  • 水素原子のエネルギー準位を計算できる。
  • 具体的な散乱問題に対し、散乱断面積の計算ができる。
  • ボゾンとフェルミオンの違いを説明できる。

<授業計画及び準備学習>
  1. 角運動量とスピン
    準備学習:量子力学における角運動量のあつかいを復習しておく
  2. 角運動量の合成
    準備学習:線型代数学の固有値・固有ベクトル・基底ベクトルなどについて復習しておく
  3. 水素原子の量子力学的記述
    準備学習:「量子力学I」の内容および角運動量について復習しておく
  4. 電磁場中の荷電粒子
    準備学習:電磁気学で学んだ電磁場中の荷電粒子の古典的ふるまいを復習しておく
  5. 電磁場の量子化
    準備学習:電磁気学で学んだ電磁場の性質を復習しておく。
  6. 摂動論(1) 時間に依存しない、縮退のない場合の摂動
    準備学習:数学の級数展開について復習しておく。また,シュレディンガー方程式についても復習しておく。
  7. 摂動論(2) 時間に依存しない、縮退のある場合の摂動
    準備学習:縮退のない場合の摂動について理解しておく。
  8. 摂動論(3) 相互作用表示
    準備学習:シュレディンガー方程式と波動関数について復習しておく。
  9. 摂動論(4) 時間発展の摂動論
    準備学習:時間に依存しない場合の摂動論と,相互作用表示について理解しておく。
  10. 散乱問題
    準備学習:「量子力学I」で学んだシュレディンガー方程式の解法について復習しておく。
  11. ボルン近似
    準備学習:散乱について復習しておく。
  12. 準古典的近似法 WKB近似
    準備学習:解析力学の復習をしておく。
  13. 同種粒子 ボゾンとフェルミオン
    準備学習:スピンについて復習しておく。
  14. 授業内容の振り返り
    準備学習:定期試験で解けなかった問題の解き方を考えておく

<成績評価方法>
授業中不定期に課す課題30%、試験期間に実施する授業内容全てを範囲とする学期末試験70%でGrade評価し、D以上を合格とする。

<教科書>
指定しない。プリントを配布する。

<参考書>

<オフィスアワー>
授業後教室で受け付ける。
電子メール(kt13229@ns.kogakuin.ac.jp)でも随時受け付ける。


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