2017年度工学院大学 先進工学部応用物理学科

統計物理学(Statstical Physics)[1H34]

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2単位
武藤 恭之 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/09/28

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
多数の粒子の集団から成る系を扱う「統計力学」の基礎的事項を講義する。ミクロな粒子集団における平均の物理量を考えることで、熱力学におけるマクロな関係が導けることを示し、現実の系への統計力学の応用について述べる。

<受講にあたっての前提条件>
これまでに学ぶ熱力学・解析力学の内容を理解していること。また、量子力学に関する基本的な知識があることが望ましい。

<具体的な到達目標>
1.統計力学の原理を理解し、説明できる
2.ミクロカノニカル分布・カノニカル分布に基づき、熱力学的諸量を導ける
3.量子統計と古典統計の違いを説明できる

<授業計画及び準備学習>
初回授業については、熱力学・解析力学の復習をしておくこと。二回目以降の準備学習については授業内で指示する。

1. 導入:気体分子運動論・解析力学の諸概念
2. 等重率の原理
3. ミクロカノニカル分布の考え方
4. ミクロカノニカル分布と熱力学的諸量の関係
5. カノニカル分布と分配関数
6. カノニカル分布と熱力学的諸量の関係
7. グランドカノニカル分布
8. 古典系への応用:エネルギー等分配則
9. 古典系への応用:二準位系と常磁性体
10. 調和振動子系と固体の比熱
11. プランク輻射
12. 量子統計:ボーズ粒子とフェルミ粒子
13. 量子統計:ボーズ統計とフェルミ統計
14. 学習内容の振り返り

<成績評価方法>
期末試験の成績をもとに理解度を評価する予定だが、受講者数などに応じ、レポート課題による評価とする可能性もある。Grade D以上を合格とする。

<教科書>
特に使用しない。

<参考書>
統計力学は、大学の専門で学ぶ物理としては必須の内容であるので、教科書は多く出版されている。書店などで、各自に合うものを一冊は見つけて、手にしておくと良い。

長岡洋介 『統計力学』 岩波基礎物理学シリーズ
田崎晴明 『統計力学 I』 培風館
久保亮五 『大学演習 熱学・統計力学』 裳華房
ランダウ・リフシッツ 『統計物理学』 岩波書店

<オフィスアワー>
八王子校舎で、以下のようにオフィスアワーを設定していますが、新宿では、授業時間前後に質問対応を行います。

(前期)木曜日2限 八王子校舎 総合教育棟1S−322
(後期)火曜日3限 八王子校舎 総合教育棟1S−322

メールでの問い合わせにも随時対応します。連絡先は:
 ft13389@ns.kogakuin.ac.jp
です。


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