2017年度工学院大学 先進工学部応用物理学科

素粒子物理学(Elementary Particle Physics)[1E44]

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2単位
加藤  潔 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/09/28

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
主として20世紀末に確立した,いわゆる「素粒子標準模型」の
内容の概要について理解することをねらいとする。
理論的枠組みの解説を主とするが,それがどのような実験・観測事実に
よってもたらされたのかについても理解をもつ。

<受講にあたっての前提条件>
物理学1,物理学2,1年次の数学系科目(微分,積分,偏微分,重積分,線形代数)の内容を理解し活用できること。
応用力学,電磁気学,現代物理学,量子力学を履修していることが望ましい。

<具体的な到達目標>
素粒子標準模型の内容の概要が理解できる。
理論的枠組みがいかなる実験・観測事実によってもたらされたのかを理解できる。

<授業計画及び準備学習>
準備学習として,最初は,物理学1,2で使った教科書(理工系物理学講義,加藤潔,培風館)の10章を予習すること。2回目以降の準備学習は,授業中に指示する。

1.序論。 N=Lσ。原子・原子核・素粒子。
2.相対性理論。4次元運動量。E=mc2
3.素粒子実験(加速器,非加速器)の概観。崩壊確率と散乱断面積。
4.保存量と量子数。対称性。スピンと素粒子。
5.電磁相互作用と場の理論。ゲージ不変性。
6.ハドロンと強い相互作用。クォーク模型。
7.弱い相互作用。ニュートリノ。
8.生成消滅演算子形式による量子論。
9.場の量子論の初歩。
10.素粒子の標準模型。ラグランジアンの提示と序論。
11.摂動論とくりこみ可能性。
12.対称性とゲージ不変性。ゲージの固定。
11.自発的対称性の破れとヒッグス機構
12.素粒子の標準模型のまとめ。
13.標準模型を超えて。
14.学習内容の振り返り。

<成績評価方法>
成績は,試験期間に実施する試験,課題レポート,および平常点により評価し,
評価の割合は2:1:1である。
平常点は,毎週配布し,提出を求める課題用紙の内容で評価する。
Grade D以上のものに単位を認める。

<教科書>
指定教科書なし。資料を配布し,必要に応じ授業中に指示する。

<参考書>
指定参考書なし。図書館を活用して必要な参考資料を探すことを推奨する。

<オフィスアワー>
木曜3限,新宿校舎 A-2716室。電子メールを活用し,予約すれば,指定時間以外でも対応する。

<学生へのメッセージ>
自分の頭で考えよう。質問を歓迎する。


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