2017年度工学院大学 先進工学部応用化学科
化学総論(Comprehensive Chemistry)[6A12]
2単位 小林 元康 教授 [ 教員業績 JP EN ] 望月 千尋 特任助教
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | ○ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 日常生活で目にする現象を「化学」の知識を駆使してその原理やしくみを説明する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 化学1、化学2,物理学1,有機化学T、無機化学T、物理化学T、生物化学T、分析化学Tの単位を修得済み、または平行して受講していること。
- <具体的な到達目標>
- 化学の基礎単元を分野横断的な切り口で復習することで複合領域にまたがる応用化学の課題を解決する発想を養う。単元ごとに学習してきた知識を有機的に結びつけ、様々な角度から解決の糸口を見いだす柔軟な発想と応用力を身につけることを目標とする。
(1)コロイドに関する化学的知識を用いて牛乳が墨汁が沈殿しない理由、下水処理のしくみを説明できる。 (2)物質が接着する理由を説明できる。 (3)海水から真水を得る方法を複数挙げ、それぞれの長所短所を説明できる。 (4)燃料電池の原理と諸問題を化学式を用いて説明できる。 (5)エントロピー弾性を説明できる。
- <授業計画及び準備学習>
- 原子構造、化学平衡、熱力学、無機化学、有機化学、高分子化学の分野が混在した課題をテーマとして取り上げ、講義参加者全員で各単元の基礎的な知識を駆使しながら解を導く方法を考える。高校および大学1年次までに学習した基礎的な知識と計算力が必要となると同時に、これまでの知識を総復習し整理する機会となる。
講義ではチームに分かれもらい、毎回与えられる課題を化学の知識を駆使して解決する方法を議論する。幅広知識と知識を有機的に結びつけて論理的に理解する力が必要。
1. 原子と分子、結晶構造 2. 状態方程式 3. 酸と塩基 4. 熱化学方程式 5. 無機化合物 6. 有機化合物高分子化合物 7. 学習前半のまとめ(中間試験) 8. コロイド化学:牛乳の化学 9. 界面化学:洗濯における化学 10. 分子間力:接着の化学 11. 浸透圧・イオン交換:海水から真水を得る化学 12. 酸化還元:水素社会における燃料電池と課題 13. エントロピー:ゴムの化学 14. 学習のふりかえり
- <成績評価方法>
- 定期試験期間内に期末試験を実施する。
中間試験(配分50%)と期末試験(配分50%)の合算で60点以上の者に単位を認める。およその目安はC=60点以上、B=70点以上、A=85点以上、A+=95点以上である。
- <教科書>
- 特に指定しないが、高校時代に使っていた化学の教科書を持参するとよい。
- <参考書>
- 加藤俊二、身の回りを化学の目で見れば(化学同人)
廣瀬千秋、実感する化学(上・下)(エヌティーエス)
- <オフィスアワー>
- 木曜15:00-17:00八王子キャンパス 5号館202号室
土曜11:00-14:00八王子キャンパス 5号館202号室 月曜09:00-11:00新宿キャンパス 20階A-2066号室 これ以外の時間に訪問する場合は事前にメールで問い合わせ下さい。 小林:motokoba@cc.kogakuin.ac.jp
- <学生へのメッセージ>
- 高校までに学習する化学の内容で身の回りにある様々な現象を説明できることを知って欲しい。また、自分が教員になったとき、暮らしの中の現象と教科書の化学単元を結びつけて説明できる力を養って欲しい。
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