2017年度工学院大学 先進工学部生命化学科
環境生物化学(Environmental Biological Chemistry)[5H17]
2単位 阿部 克也 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 生態系における物質の生産や循環は,大気,土壌,水と密接な関係をもち,それぞれの環境に適応した形でつくり上げられている。本講では,主に微生物の働きを中心に,細胞の代謝,物資の循環,環境との相互作用,持続的な社会への生物資源の利用方法について生物化学の立場から学ぶ。
- <受講にあたっての前提条件>
- ●「生化学I」,「生化学II」,「生化学III」を受講していること。
- <具体的な到達目標>
- ●環境微生物の特徴について理解すること。
●物質の循環と微生物の関わりについて理解すること。 ●持続的な社会への生物資源の利用方法について理解すること。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 環境微生物とは
環境微生物の種類と生物界における位置について解説する。教科書@:p2〜p9 2. 環境微生物の役割と特徴 C,N,P,Sの循環過程での微生物の役割について解説する。教科書@:p10〜p22 3. 環境微生物の進化と環境形成 地球環境の形成と維持について解説する。教科書@:p42〜p62 4. 海洋の生物環境における微生物の役割 海洋生態系における微生物の役割について解説する。教科書A:p57〜p100 5. 海の富栄養化の現状 富栄養化がもたらす各種被害について解説する。教科書A:p124〜p161 6. 学習内容の振り返り 7. 中間試験 1〜6に関する筆記試験を行う。 8. 地球環境の激変と環境微生物のかかわり 地球環境の変化とその要因について解説する。教科書@:p92〜p103 9. 微生物による有害物質除去と分解の原理 廃水,悪臭,重金属,石油,有機塩素化合物の除去・分解について解説する。教科書@:p104〜p125 10. 微生物による環境浄化・改善・修復 環境微生物を活用した浄化技術について解説する。教科書@:p126〜p145 11. 環境モニタリングと微生物 バイオレメディエーションについて解説する。教科書@:p146〜p156 12. 食料生産への微生物利用 物質循環と肥料供給について解説する。教科書@:p157〜p164 13. バイオエネルギーと微生物 持続可能な社会への環境微生物の応用について解説する。教科書@p165〜p178 14. 学習内容の振り返り
- <成績評価方法>
- 授業にきちんと出席することが成績評価の前提である。試験期間に授業内容すべてを範囲とする試験を実施する。出席と定期試験の評価割合は1:9であり,A+〜Fの6段階評価でD以上の者を合格とする。
- <教科書>
- @「環境微生物学」久保幹・森赴v雄・久保田謙三・今中忠行 著(化学同人)
A「海の環境微生物学」右田祐三郎・杉田治男 編(恒星社厚生閣)
- <参考書>
- 「微生物の地球化学 元素循環をめぐる微生物学 -第3版-」太田寛行ら訳(東海大学出版部)
- <オフィスアワー>
- 3期金曜日 17:30〜18:30(新宿校舎2065室)
- <学生へのメッセージ>
- 授業では予習・復習を必要とするところがあり,積極的な準備を行うことが大事です。また,理解できないことがあったら,すぐに質問してください。
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