2017年度工学院大学 先進工学部生命化学科

公衆衛生学(Public Health)[4E24]

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2単位
上村  尚 非常勤講師  
最終更新日 : 2018/09/28

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
学問の到達目標の一つに、我々の生活を良好にすることがある。とりわけ公衆衛生学は、人の健康の維持そして増進を探求する学問である。過去の疾病や危害等の事例を学びながら、現在の健康目標と将来に向けての課題を理解し、これらの諸問題の成因とその具体的な対策について考察する。

<受講にあたっての前提条件>
疾病や健康障害の予防および対策に興味を有すること。
健康の増進に関して興味を有すること。
食品事故や事件、あるいは環境問題について興味を有すること

<具体的な到達目標>
人口の動向、年齢階級ごとの健康の維持・増進・管理について考察できる。
各種疾患の成因と予防、生活習慣病の予防等について考察できる。
地球環境の保全、環境と健康ならびに食品と健康との関連について考察できる。
職業病の成因とその予防について考察できる。

<授業計画及び準備学習>
1. 公衆衛生学とは(概論)
  公衆衛生の歴史を知るとともに健康・予防・QOLの概念等について解説する。
  準備学習:プリントおよび参考書あるいは厚生労働省や公的機関のホームページを参照し、演習問題を解く。
2. 保健統計(人口の動向と年齢階級ごとの健康維持等)
  年齢区分別将来人口統計や合計特殊出生率さらには平均寿命と平均余命等について解説する。
  準備学習:プリントおよび参考書あるいは厚生労働省や公的機関のホームページを参照し、演習問題を解く。
3. 疫学研究および疾病予防
  疫学の意義および疫学的手法、ならびにエビデンスに与える誤差やバイアスの調整等について解説する。
  準備学習:プリントおよび参考書あるいは厚生労働省や公的機関のホームページを参照し、演習問題を解く。
4. 生活習慣病と健康管理
  生活習慣病の成因および関連疾病、ならびにメタボリックシンドローム、がん対策等について解説する。
  準備学習:プリントおよび参考書あるいは厚生労働省や公的機関のホームページを参照し、演習問題を解く。
5. 母子保健と妊娠、出産、胎児ならびに乳児の健康
  母子保健の意義、妊娠から出産、新生児マススクリーニングと乳児幼児の健康等について解説する。
  準備学習:プリントおよび参考書あるいは厚生労働省や公的機関のホームページを参照し、演習問題を解く。6. 学校保健と保健教育
  学校保健の意義と児童・生徒の健康および学校感染症や学校環境衛生について解説する。
  準備学習:プリントおよび参考書あるいは厚生労働省や公的機関のホームページを参照し、演習問題を解く。
7. 青少年の健康ならびに薬物乱用防止
  健康増進法と喫煙および受動喫煙の影響、ならびに薬物乱用問題等について解説する。
  準備学習:プリントおよび参考書あるいは厚生労働省や公的機関のホームページを参照し、演習問題を解く。
8. 成人期および老年期の健康と健康障害
  成人期から老年期の健康およびがんと心身障害ならびに職業病の要因等について解説する。
  準備学習:プリントおよび参考書あるいは厚生労働省や公的機関のホームページを参照し、演習問題を解く。
9. 地球規模の環境問題と大気汚染
  地球環境と温暖化現象、紫外線の健康影響や酸性雨等について解説する。
  準備学習:プリントおよび参考書あるいは厚生労働省や公的機関のホームページを参照し、演習問題を解く。
10.水環境
  水道法による水質基準、浄化の問題点、水中微生物および水質汚濁等について解説する。
  準備学習:プリントおよび参考書あるいは厚生労働省や公的機関のホームページを参照し、演習問題を解く。
11.環境汚染物質の成因と環境汚染問題の変遷
  環境問題の解決法や四大公害病および環境基本法等について解説する。
  準備学習:プリントおよび参考書あるいは厚生労働省や公的機関のホームページを参照し、演習問題を解く。
12.食物と健康T
  健全な食生活と食をめぐる生活環境の変化による疾病構造の変化について解説する。
  準備学習:プリントおよび参考書あるいは厚生労働省や公的機関のホームページを参照し、演習問題を解く。
13.食物と健康U
  微生物や化学物質による食中毒、放射能汚染食品および新開発食品等について解説する。
  準備学習:プリントおよび参考書あるいは厚生労働省や公的機関のホームページを参照し、演習問題を解く。
14.学習内容の振返り
  前回までの総復習を行う。

<成績評価方法>
授業にきちんと出席することが成績評価の大前提である。授業内容の確認演習問題を行い平常点を算出するとともに定期試験で評価する。これらの合計評価で到達目標に達したと認められる者を合格とする。
成績は平常点と定期試験の評価割合は2:8で総合評価を行う。

<教科書>
指定教科書なし
毎回プリントを使用するので、各自「電子教材」よりダウンロードし、印刷物を持参すること。

<参考書>
「学生のための現代公衆衛生」中村泉・野中浩一・苅田香苗・内山有子著(南山堂)

<オフィスアワー>
授業の後、教場で行う。

<学生へのメッセージ>
講義で使用するプリントについては、1週間前にWebサイト(キューポート内「担当授業の電子教材」)に掲載するので、各自ダウンロード/プリントアウトし、授業内容を前もって把握しておくこと。
授業中の質問は大歓迎であり、その日の授業内で大要を理解できるようにすることが望ましい。


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