2017年度工学院大学 先進工学部生命化学科
総合生物学(General biology)[6K01]
1単位 鈴木 基文 非常勤講師
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | ○ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 生命科学の重要な分野である生物学の対象となるものは、全ての生きもの(生命、生命体)であり、多様性の世界である。この世界は時間の流れの中で地球とともに共進化してきたものである。本授業のねらいは、この多様性のある生きものの世界をヒトがどのように理解しているのかを知ることである。生命の本質は遺伝子DNAの塩基配列にあり、これを包む細胞にあることを理解する。細胞が地球環境に適応進化していることを理解し、単細胞と多細胞の多様性を理解する。生命の調節機構について理解する。生命科学における生命哲学の重要性を理解する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 生物学を知りたいと意欲をもつこと。
- <具体的な到達目標>
- 到達目標は以下の通りである。(1)地球に棲む多様な生命が地球の歴史とともに共進化してきたことを理解できる。(2)生命のゲノムにある遺伝子DNAの塩基配列の生物学的意義を理解できる。(3)単細胞生物および多細胞生物の多様性を理解できる。(4)生命の調節機構にある発現の正負スイッチや促進抑制について理解できる。(5)ヒト、生物、環境の相互関係について理解し、生命倫理および環境倫理の意義について理解できる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 「地球と生命」生命とは何かを考える。多様な生命は地球との共進化によるものであることを学ぶ。
準備学習:次回の講義のためのプリントを配布しますので、講義前までに予習する。
2. 「生命と遺伝子DNA」生命の設計図である遺伝子について学ぶ。DNA、RNA 、タンパク質の関係を学ぶ。遺伝子DNAの塩基配列が変わるものであることの意味を考える。 準備学習:次回の講義のためのプリントを配布しますので、講義前までに予習する。
3. 「単細胞」生命は遺伝子DNAを包む細胞からなっている。細胞の進化および単細胞生物の多様性について学ぶ。 準備学習:次回の講義のためのプリントを配布しますので、講義前までに予習する。
4. 「多細胞」単細胞から進化した多細胞生物の多様性について学び、多細胞生物であるヒトについて考える。 準備学習:次回の講義のためのプリントを配布しますので、講義前までに予習する。
5. 「生命の調節」単細胞における遺伝子発現の正負スイッチ機構および多細胞における内分泌ホルモンの調節機構について学ぶ。 準備学習:次回の講義のためのプリントを配布しますので、講義前までに予習する。
6. 「生命と環境とヒト」生命の進化、系統分類および生態におけるヒトの位置づけについて学ぶ。生物多様性、生命倫理および環境倫理について考察する。 準備学習:次回の講義のためのプリントを配布しますので、講義前までに予習する。
7. 「学習を振り返る」 生命とは何か、遺伝子とは何かに、ヒトとは何かについて、再び、考察する。
- <成績評価方法>
- 定期試験のみで評価する。
Grade D以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- 指定教科書なし
- <参考書>
- 「エッセンシャルキャンベル生物学」池内昌彦、伊藤元己、箸本春樹 監訳 (丸善出版)
他の参考書は授業にて紹介します。
- <オフィスアワー>
- 授業終了後、教室にて質問を受けます。
- <学生へのメッセージ>
- プリントを中心に授業を行います。生物学に興味をいだくきっかけをつくりたいと思っています。生きものから何かsomethingを感じとってください。
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