2017年度工学院大学 先進工学部生命化学科

生命物理化学実験(Experiments of Physical Chemistry for Chemistry and Life Science)[4D30]

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1単位
川井 忠智 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
橋本 英樹 助教  
飯田  肇 講師  [ 教員業績  JP  EN ]
樫村 昭徳 非常勤講師  
最終更新日 : 2018/09/28

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
化学では、物質の状態やその変化を知ることが重要である。しかし物質の状態や変化は目で見てすぐ分かるという訳にはいかない場合が多い。そこで、反応前後の状態から、どのような変化がおきたかを知ることが必要となる。物理化学は、特定の物質の反応や状態の変化を扱うのでは無く、物質全体にわり適用できる原理に基づき物質の構造や状態の変化、反応を理解する学問である。本実験では、物理的手法を用いて物質の状態や変化を観測し、分子のレベルで把握する基本的な手法を学ぶことを目標とする。

<受講にあたっての前提条件>
化学実験、生命化学基礎実験を履修していること。

<具体的な到達目標>
1. 有効桁、精度、正確さの意味を理解し、測定器の正しい使い方を習得する。
2. 物質の状態の変化を分子の視点から理解し、その測定原理を習得する。
3. 化学反応から当量関係を理解し、測定原理を習得する。
4. 分析装置、測定装置の原理や操作方法を習得する。
5. 測定結果の解析法を習得する。

<授業計画及び準備学習>
この実験では、初回に各実験項目の概略説明を行う。その後、班分けを行い、班ごとに異なる実験を日毎に順次行う。実験終了後、レポートを作成し必ず提出すること。
以下に、実験項目とその簡単な内容を示す。実験ノートを準備し、事前にテキストを読み予習すること。
1. 実験講義
2. 「液体の粘度」: ポリビニルアルコールの水溶液の粘度から平均分子量、重合度を算出する。
3. 「凝固点降下」: ベンゼンにナフタリンを溶解し、その凝固点降下より分子量を決定する。
4. レポート討論
5. 「中和熱」: 熱量計を用い塩酸と水酸化ナトリウムの中和熱を測定する。
6. 「反応速度」: 酢酸エチルのアルカリ加水分解反応から反応速度と活性化エネルギーを求める。
7. レポート討論

<成績評価方法>
すべて出席を前提とし、実験項目ごとに提出するレポート評価、実験ノート評価、筆記試験を総合し、100点満点において60点以上についてA+〜DのGradeで評価する。評価においてレポートの提出遅れは減点する。また、実験に出席していても、その回のレポートが未提出の場合には欠席扱いとする。無断欠席は履修放棄とみなし、未履修扱いとする(講義日、レポート討論日の欠席も含む)。

<教科書>
学科で作成した物理化学実験テキストを配布する。

<参考書>
アトキンス 物理化学(上)
Julio de Paula (著), Peter Atkins (原著), 千原 秀昭 (翻訳), 中村 亘男 (翻訳)
東京化学同人; 第8版 (2009)
ISBN-13: 978-4807906956

アトキンス 物理化学(下)
Julio de Paula (著), Peter Atkins (原著), 千原 秀昭 (翻訳), 中村 亘男 (翻訳)
東京化学同人; 第8版 (2009)
ISBN-13: 978-4807906963

物理化学実験法
千原 秀昭 (監修), 徂徠 道夫 (編集), 中澤 康浩 (編集)
東京化学同人; 第5版 (2011)
ISBN-13: 978-4807907526

<オフィスアワー>
木曜日10時から11時、17時30分から18時。4号館04-407室。

<学生へのメッセージ>
実験の前には,必ず予習を行って実験がスムーズに進むよう準備すること。また、実験結果は必ず実験ノートに記し、実験終了後早めに整理しておくこと。


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