2017年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科
応用確率・統計学演習(k)[3G29]
1単位 生駒 哲一 非常勤講師
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | ○ | 2. 専門分野知識の習得 | ◎ | 3. 汎用的問題解決技能 | ○ | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 「確率・統計」と「応用確率・統計」で学んだ統計解析の方法について、具体的に計算機を用いて手順を体験することで、具体的なデータ解析技術を習得すると共に、統計解析の考え方や適用範囲に関してより深く理解する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 「確率・統計」「応用確率・統計」を履修していること。
- <具体的な到達目標>
- ・計算機を用いて基本的なデータ処理を行うことができる。
・数値実験により中心極限定理などを実際に体験し、統計理論の内容をより深く理解する。 ・与えられたデータについて適切な検定や推定を行う事ができる。 ・統計解析の結果についてのわかりやすいグラフを作成する事ができる。 ・具体的な事例に触れることで統計学の広がりについて知る。
- <授業計画及び準備学習>
- 授業計画
1. 計算機を利用した統計解析の基礎 Python を用いた統計解析の統合環境 (WinPython) の基礎的な扱い方を知る。 2. 基本的なグラフの作成 データからヒストグラム、棒グラフ、散布図などを作成する。 3. 確率と乱数 様々な確率分布に基づく乱数を生成し統計量を求めグラフを作成する。 4. 標本平均に関するシミュレーション(中心極限定理) 同一の母集団から得られる標本の平均値をシミュレーションする。 5. 平均値の区間推定 平均値の区間推定を行う。 6. 検定(t 検定、 U 検定、etc) 平均値の差の検定を行う。 7. カイ二乗検定 ピアソンの適合度および独立性の検定を行う。 8. オープンデータの利用 公開されているデータなどを読み込む際の手順について学び、実際に解析を行う。 9. 散布図と相関・回帰 2変数データの相関係数を求め、散布図上に回帰直線を表示する。 10. 相関に関するシミュレーション(相関、独立性、線形性) 2変数の確率分布を用いてデータを生成し、散布図と相関係数および回帰直線について考察する。 11. 多変量データの処理 クロス集計など多変量データ特有の統計を行う。 12. 分散分析 具体的な事例を使って分散分析を行い、結果に関する評価を行う。 statsmodels ライブラリにおける確率モデルの扱い方を学ぶ。 13. 重回帰分析 具体的な事例を使って重回帰分析を行い、結果に関する評価を行う。 14. 学習内容の振り返り
準備学習 ・コンピュータの操作、Python を用いた統計解析の統合環境 (WinPython) の扱いについて、円滑な操作ができるよう、習熟しておくこと。 ・演習を行う内容について、教科書や参考書の対応する節を、あらかじめ予習しておくこと。 ・授業の内容を復習し、内容の理解に時間をかけて努力し、成果を提出レポートにまとめること。 ※自力で予習と復習に時間をかけて取り組んでも理解が不十分な場合は、必ずSAを利用すること。
- <成績評価方法>
- ・各回演習課題に取り組みミニレポートを提出する。
・期末試験は、データ収集と統計検定に関するレポート課題とする。 ・各回の演習課題と期末試験(レポート課題)を 6:4 の割合で総合し評価する。 A+ 〜 F の6段階評価で D 以上を合格とする。 ・評価は主に、課題に取り組んだ内容がレポートに十分に記述されているかに基づいて行う。
- <教科書>
- 栗原伸一「入門統計学」
ISBN: 978-4-274-06855-3 出版社: オーム社 足立浩平「多変量データ解析法」 ISBN 978-4-7795-0057-2 出版社 ナカニシヤ出版
- <参考書>
- Bruce Frey 「STATISTICS HACKS」
ISBN 978-4-87311-335-7 出版社 オライリー・ジャパン 身近な話題と確率・統計を結びつけて様々なテーマを紹介している。 課題の多くはこの参考書から取り上げる予定である。
Wes McKinney「Pythonによるデータ分析入門」 ISBN 978-4-87311-655-6 出版社 オライリー・ジャパン 演習で利用する Python - Pandas ライブラリの詳細な利用方法を理解したい場合の参考に。
- <オフィスアワー>
- 授業の開始前および終了後、非常勤講師室にて。
- <備 考>
- 演習室を使用する都合上、受講希望人数によっては履修制限を設ける可能性がある。
履修希望者は、本科目の受講条件にある「応用確率統計」の初回授業に、冒頭から必ず出席すること。
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