2017年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科

OS基礎論(Fundamentals in Operating System)[1K30]

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2単位
十山 圭介 非常勤講師  
最終更新日 : 2018/09/28

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
OSの機能や構造を学んでソフトウェアの実行環境について基礎的な知識を得て、OSを介してプログラムがコンピュータ上でどのように動作するか、OSの基本的な概念がプログラムの開発でどのように利用されるか、を理解する。

<受講にあたっての前提条件>
コンピュータ科学序論、情報処理概論などを受講し、コンピュータの仕組みや動作についての基本的な項目、データ構造とプログラミングの基礎を理解していることを前提とする。

<具体的な到達目標>
・OSの役割と基本構成を理解する
・OSの基本機能(プロセス管理、メモリ管理、ファイル管理)を理解する
・ユーザとOSの係りに関する機能を理解する

<授業計画及び準備学習>
次の予定で進める。
講義資料を振り返り、参考書などの該当箇所を読むこと。また、次回の内容に関して、講義資料や参考書に目を通しておくこと。
[第 1回] 講義のイントロダクション、OSの概要
 本講義の内容や進め方などを説明するとともに、OS開発の背景や経緯を紹介してOSの機能と目的について概要を示す。
[第 2回] OSの基本構造と機能について
 ユーザから見たOSについて、コンピュータの利用やプログラムの実行・開発とOSとの関連の概要を示す。
[第 3回] OSとハードウェアアーキテクチャについて
 OSの動作を支援するために必要となるハードウェアアーキテクチャを説明する。
[第 4回] プロセス管理について(1)
 プログラム実行の実体であるプロセスの基本概念とその機構について説明する。
[第 5回] メモリ管理について(1)
 主記憶を効率的に利用するためのメモリ管理の課題、アドレス空間について説明する。
[第 6回] メモリ管理について(2)
 前回で述べた課題を解決するページングによる仮想記憶の概念と機構を説明する。
[第 7回] I/Oシステムについて
 入出力装置とOSでの管理について概説する。
[第 8回] ファイルシステムについて
 データの保存や交換のために二次記憶装置を管理し、効率的に利用する方式について説明する。
[第 9回] プロセス管理について(2)
 複数のプロセスが並行して実行される環境での制御方式、プロセス間の通信について説明する。
[第10回] アクセス制御とデータ保護、セキュリティについて
 コンピュータの資源を脅威から保護するための対策について概略を説明する。
[第11回] ネットワークとファイル共有について
 コンピュータネットワークや分散ファイルシステムなどについて説明する。
[第12回] デスクトップ環境、コマンド、シェルスクリプトと開発環境について
[第13回] OSの構成法について,OS に関する種々の話題
 OS 構成のアプローチや OS の事例について説明する。
[第14回] 学習内容の振り返りと学習成果の確認(試験)

<成績評価方法>
学習成果確認の試験結果(70%)と提出物の内容(30%)をもとに成績を評価する。
到達目標に照らして、6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し、D以上の者に単位を認める。

<教科書>
特に指定しない。
スライドによる講義資料で説明する。

<参考書>
[1]『オペレーティングシステム』 野口健一郎 著(オーム社)2002年
[2]『オペレーティングシステムの基礎 - ネットワークと融合する現代OS - 』 吉澤康文 著(オーム社)2015年

<オフィスアワー>
授業の後、教場で


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