2017年度工学院大学 情報学部情報通信工学科

情報数学3(Information Mathematics 3)[2K14]

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1単位
高村 誠之 非常勤講師  
最終更新日 : 2018/09/28

<授業のねらい>
情報数学3では,数学的ものの考え方の習得を狙っており,整数論の理解を目指します.

<受講にあたっての前提条件>
情報数学1,2の単位を修得済みの者に限り受講可能とします.また,受講にあたり必ず情報数学演習IIもあわせて受講してください.
リピート履修の場合は,情報数学1,2,3,4をすべて合格した者に限り受け入れます.リピート履修の場合も情報数学演習IIをあわせて受講することを必須とします.

<具体的な到達目標>
情報学への数学の応用として,RSA暗号とその背景にある整数論を理解することを目指します.また,関係する定理の証明・演習問題の解法を修得することを目標とします.

<授業計画及び準備学習>
情報数学3で基礎知識を学び,情報数学演習IIで具体的な問題の解き方を学びます.必ず,両方あわせて受講してください.
準備学習として,配布する講義資料を毎回事前に熟読しておき,各回の項目に関連する高校で学んだ内容を見直しておくことを必須とします.また,第1回講義の前には情報数学1の「数と演算」の復習を必ずしておいて下さい.復習として講義資料の例題,練習問題などを自分で解答できるまで練習して下さい.
1. 講義概要の説明,最小公倍数と最大公約数
  最小公倍数,最大公約数,互いに素などの概念や関連する定理について学びます.
2. ユークリッドの互除法
  ユークリッドの互除法の原理と証明,その応用について学びます.
3. 一次不定方程式
  RSA暗号を理解する上で重要な一次不定方程式の解法について学びます.
4. 合同式
  合同式の概念と,一次合同式の解法について学びます.
5. 素数,フェルマーの小定理
  RSA暗号の原理を理解するために必要な,素数,オイラーの関数,フェルマーの小定理について学びます.
6. RSA暗号
  第5回までの講義で扱った内容をすべて用いて,RSA暗号の原理と,鍵の作成法,暗号化,復号化の方法について学びます.
7. 学習内容の振り返り
  期末試験で解けなかった問題の解き方を考えておいてください.

<成績評価方法>
期末試験の結果によって到達目標に照らして,6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し,D以上の者に単位を認めます.但し,同期間の「情報数学演習II」の評価がFの場合は,本科目もF評価とします.

<教科書>
教科書の指定はありません.授業資料を配布します.

<参考書>
期末試験の結果によって到達目標に照らして,6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し,D以上の者に単位を認めます.但し,同期間の「情報数学演習II」の評価がFの場合は,本科目もF評価とします.

<オフィスアワー>
質問はメールでお願いします.※連絡用メールアドレスは初回授業時に知らせます.

<学生へのメッセージ>
講義を通して自分で問題を解き解決する力を身につけてください.
数学は基礎からの積み重ねが必要な学問です.高校の数学に自信のない学生は,本講義の受講前に必ず学習支援センターに相談してください.ただし,講義の内容に関する質問は学習支援センターでなく,担当教員にしてください.


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