2017年度工学院大学 建築学部
線形代数学I(Linear Algebra I)[4210]
2単位 金城 謙作 支援教員
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 線形代数学は微分積分学と同じように, 理工学の専門分野を学習するうえで必要不可欠な単元である. 本講義では行列の基本的な演算を学習する. また, 行列式の計算方法を学習した後, 逆行列や連立一次方程式の解法への応用について学習する.
- <受講にあたっての前提条件>
- 高校数学の数学Bで学習する平面ベクトルと空間ベクトルを復習すること.
- <具体的な到達目標>
- 次の項目を理解し, 計算できるようになることが目標である.
(1)行列の加減法と乗法, スカラー倍の計算, (2)行列式の計算, (3)逆行列の計算, (4)連立一次方程式を行列式を用いて解く.
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 行列の定義
行列の定義と正方行列などの例の解説を行う. 準備学習:教科書p.21〜p.25まで熟読すること.
2. 行列の演算 行列の和, 差, 積, スカラー倍について解説する. 準備学習:第1回の講義内容を復習すること. 教科書p.26〜p.34まで熟読すること.
3. 行列の演算の性質 転置行列と行列の和, 積の関係など, これまで学習した内容を詳細に説明する. 準備学習:第1回と第2回の講義内容を復習すること. 教科書p.35〜p.44まで熟読すること.
4. 行列の基本変形 基本行列と基本変形の操作方法を解説する. 準備学習:第3回の講義内容を復習すること. 教科書p.45〜p.50まで熟読すること.
5. 基本変形と簡約化,階数 連立1次方程式を解く方法の一つである, 基本変形と簡約化を解説する. また, 行列の階数を定義する. 準備学習:第4回の講義内容を復習すること. 教科書p.50〜p.66まで熟読すること.
6. 行列と連立1次方程式 基本変形による連立1次方程式の解法の復習をしたあと, 行列の階数との関係について解説する. 準備学習:第5回の講義内容を復習すること. 教科書p.67〜p.72まで熟読すること.
7. 掃き出し法と連立方程式の解(1) 掃き出し法の操作を学習し, 連立方程式への応用を解説する. 準備学習:第5回と第6回の講義内容を復習すること. 教科書p.73〜p.80まで熟読すること.
8. 掃き出し法と連立方程式の解(2) 掃き出し法を用いて, 不定解を持つ連立方程式の解法を説明する. 準備学習:第7回の講義内容を復習すること. 教科書p.81〜p.90まで熟読すること.
9. 置換と行列式 置換と行列式の定義を説明し, 2次と3次の正方行列の行列式の計算方法を解説する. 準備学習:第8回の講義内容を復習すること. 教科書p.91〜p.107まで熟読すること.
10. 行列式の性質 基本変形による行列式の性質を解説する. 準備学習:第9回の講義内容を復習すること. 教科書p.108〜p.121まで熟読すること.
11. 余因子行列 余因子と余因子行列を定義し, 行列式を余因子展開で計算する. 準備学習:第10回の講義内容を復習すること. 教科書p.122〜p.132まで熟読すること.
12. クラーメルの公式 これまでの行列式の計算方法を復習したあと, クラーメルの公式を説明する. 準備学習:第11回の講義内容を復習すること. 教科書p.132〜p.137まで熟読すること.
13. 特殊な形の行列式 行列式の計算の復習と特殊な形の行列式の計算方法について紹介する. 準備学習:第10回から第12回の講義内容を復習すること. 教科書p.135〜p.137まで熟読すること.
14.学習内容の振り返り これまでの学習内容を復習し, 教科書の問題はすべて解答できるようにする. 準備学習:これまでの13回の講義内容に該当する教科書, 小テストを解答し直す.
- <成績評価方法>
- 各授業の中で行う小テスト(各3点満点)の合計点(30点満点で30点以上は30点とする)と定期試験期間内に実施する期末試験(100点満点)の70%の合計点(100点満点)で評価する.
2014年以前の入学者は合計点が60点以上を合格とし, 2015年度入学者はGrade D以上で合格とする. 但し100点満点の期末試験の点数の方が上述の合計点より高い場合は, 期末試験の点数で評価する.
- <教科書>
- 高木悟 他「理工系のための線形代数」培風館 (ISBN:978-4563004996)
- <参考書>
- 高木悟 他「理工系のための基礎数学」培風館 (ISBN:978-4563004972)
三宅敏恒 著「入門線形代数」培風館 (ISBN:978-4563002169)
- <オフィスアワー>
- 授業時間の前後に非常勤講師室または教室にて. 事前に連絡を入れると対応が円滑になる.
- <学生へのメッセージ>
- 授業で扱った題材や教科書の問題でわからないことは, オフィスアワーや学習支援センターを活用して解答出来るようにすること.
- <備 考>
- 学生の習熟度や授業の進行により扱う内容を変更することがある. また, 必要に応じてレポート課題を課すことがある.
「理工系のための線形代数」「理工系のための基礎数学」の訂正は, 下記のアドレスを参照にすること. http://home.att.ne.jp/air/satorut/book/index.html
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