2017年度工学院大学 建築学部まちづくり学科

教育と社会(Society and Education)[4L13]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
黒川 悠輔 非常勤講師  
最終更新日 : 2018/09/28

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
現在わたしたちの社会では、教育をめぐって、たとえばいじめや子どもの貧困、あるいは子ども・保護者・教師の間での衝突など、さまざまな問題が生じている。また、学力調査の結果や英語教育改革が繰り返し話題になっているように、「グローバル社会」や「知識基盤社会」などと表現される社会の変化のなかで、これからの教育のあり方について多くの課題が指摘されている。この授業では、さまざまなデータや資料を活用しながら、教育と社会をめぐる現状を読み解くためのものの見方を学び、それをより望ましい方向へ変えていくための想像力・思考力・対話力等を身につけることをめざす。また、そのプロセスにおいて、多様な立場の見解にふれることで自分自身のものの見方や考え方を更新していき、グループワーク等を通じて上記のような諸能力を授業の他の参加者(学生・教師)と協働で高め合っていく経験を積む。

<受講にあたっての前提条件>
ほぼ毎回グループディスカッションをおこなう。グループのメンバーに迷惑がかからないよう、やむを得ない場合をのぞき、毎回出席すること。また、単に出席するだけでなく、自分にとって授業が意味のあるものになるよう、しっかりと「参加」をすること。

<具体的な到達目標>
・具体的な資料や情報を読み解き、またそれらと自分や他者の経験を相互に照らし合わせることで、教育と社会についての現状を多角的に把握することができる。
・教育と社会についてのさまざまな立場の見解を理解し、みずからの考え方や社会の常識を相対化しながら、問題解決の方策やより望ましいあり方について自分自身の意見を構築/再構築することができる。
・自分自身の意見を表明するとともに他者の意見に耳を傾け、教育と社会をめぐる問題認識・解決方策・より望ましいあり方について適切に議論をおこなうことができる。

<授業計画及び準備学習>
1. 授業全体のガイダンス
2. 子どもを取り巻く問題(1) ―「子どもの貧困」とは何か―
3. 子どもを取り巻く問題(2) ―問題構造を読み解く―
4. 子どもを取り巻く問題(3) ―解決策を考える―
5. 教育と社会をめぐる問題の捉え方(中間レポートの準備)
6. ここまでの内容のまとめ・中間レポート
7. 中間レポートの返却とふり返り
8. 多言語多文化社会と教育(1) ―英語教育はどう変わるか―
9. 多言語多文化社会と教育(2) ―グローバル社会と言語―
10. 多言語多文化社会と教育(3) ―言語と文化をめぐる諸問題―
11. 教育をめぐる政治(1) ―手話とろう教育―
12. 教育をめぐる政治(2) ―マイノリティとマジョリティ―
13. ここまでのふり返り(最終レポートの準備)
14. 授業全体の総括

準備学習:事前に資料を配布したり問いや課題を提示したりすることがあるので、それらに沿って自分自身の考えをまとめるなどの準備をおこない、講義およびディスカッションにスムーズに取り組めるようにしておくこと。

※参加者の問題関心や実際の授業のなかでの議論の進み方によって、各回で扱う具体的なテーマを決定したり、上記の流れを変更したりする場合がある。

<成績評価方法>
・平常点 … 30%
・中間レポート … 30%
・最終レポート … 40%

※上記を基本的な点数配分とし、総合的に評価する。なお、毎回の授業終了時にコメントシートの提出を求めるが、基本的にはその内容によって平常点の評価をおこなう。

<教科書>
特に指定しない。
毎回、各テーマに応じた資料を配布する。

<参考書>
特に指定しない。
必要に応じて、授業のなかで紹介する。

<オフィスアワー>
授業前後に教室や講師室にて質問等受け付けますので気軽に声をかけてください。

<学生へのメッセージ>
みなさんは自分が過去に受けてきた教育について、あるいは今まさに大学などで学んでいるプロセスについて、どんな印象や考えをもっていますか。これから、自分や周りの人や次の世代の人びとがどんなことをどんなふうに学んでいくべきだと思いますか。この授業では、授業の参加者のものも含めていろいろな経験や意見を交錯させながら、これからの教育と社会について一緒に考え合っていきたいと思います。毎回のテーマについて、ぜひ自分なりの思いを持ってその場に参加してみてください。


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