2017年度工学院大学 第1部電気システム工学科

電力用デバイス(Electrical Power Devices)[5G08]

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2単位
大竹  充 助教  
最終更新日 : 2018/09/28

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
エレクトロニクス分野で用いられるデバイスでは、物質中の電子の挙動がその特性に大きな影響を及ぼす。本講義では、物質の構造、物質中の電子の挙動、および、電力関連を中心とする代表的な電子デバイスの構造と基本動作原理を学習する。

<受講にあたっての前提条件>
本科目を履修するにあたり予め受講が必要な科目はない。物理および化学の初歩的な知識があることが望ましい。

<具体的な到達目標>
物質の構造、物質中の電子の挙動を理解し、代表的な電子デバイスの動作原理を説明できるようになる。

<授業計画及び準備学習>
第1回 固体の構造:物質の状態,固体の状態,結晶の表記法,結晶欠陥
第2回 電子のエネルギー@:電子の粒子と波動の二重性,自由空間における電子の状態,井戸型ポテンシャルで束縛された電子の状態
第3回 電子のエネルギーA:孤立した原子における電子の状態,電子状態から見える元素の周期性,複数の原子が接近した固体における電子の状態,化学結合
第4回 固体の電気伝導:電気伝導現象,電気伝導とエネルギー帯図,導体の基本特性
第5回 半導体の基本特性@:半導体材料,不純物によるキャリヤ制御,電気伝導の温度依存性
第6回 半導体の基本特性A:温度の影響がある場合のエネルギー帯における電子の存在分布,エネルギー帯におけるエネルギー準位の密度,伝導帯の電子密度と価電子帯の正孔密度,真性半導体のフェルミ準位とキャリヤ密度
第7回 半導体の基本特性B:n形半導体のフェルミ準位とキャリヤ密度,p形半導体のフェルミ準位とキャリヤ密度,ホール効果
第8回 固体の構造,電子のエネルギー,固体の電気伝導,半導体の基本特性のまとめ
第9回 pn接合,半導体と金属の接触:熱平衡状態におけるpn接合,順バイアス時のpn接合,逆バイアス時のpn接合,ショットキー接触,オーミック接触
第10回 トランジスタ@:接合ゲート型電界効果トランジスタ,ショットキー障壁ゲート型電界効果トランジスタ,MOS型電界効果トランジスタ,MOS-FETのVDS−ID特性における線形領域,MOS-FETのVDS−ID特性における飽和領域
第11回 トランジスタA:バイポーラ・トランジスタの基本動作,電流増幅率,基本特性
第12回 パワーデバイス:パワー半導体デバイスの種類と用途,逆阻止2端子サイリスタ,逆阻止3端子サイリスタ,逆導通サイリスタ,双方向サイリスタ,パワー・バイポーラ・トランジスタ,パワーMOS-FET
第13回 光デバイス,発電デバイス:半導体のエネルギー帯図と発光,発光デバイス,受光デバイス
第14回 学習内容の振り返り
※ 授業時にプリントを配布する(空欄があり、授業で言葉、文章、図を記入する必要がある)。また、授業後には、電子教材を配布するので、下記の参考ホームページアドレスもしくはkuportから各自ダウンロードし、復習に活用すること。

<成績評価方法>
原則として、中間試験(30%)、期末試験(70%)の結果に基づいて、A+〜Fの6段階で評価する。D以上を合格とする。中間試験は第8回の授業の一部、期末試験は定期試験期間に実施する。ただし、3割以上欠席した場合は、履修放棄とみなし、単位認定を行わない。出席確認はカードリーダーのデータを活用するので忘れずに必ずタッチすること。

<教科書>
指定教科書なし

<参考書>
指定参考書なし

<オフィスアワー>
日時:金曜日12:30〜13:30
場所:八王子キャンパス5号館602号室
E-mail:mitsurucc.kogakuin.ac.jp(を@に変えてください)

<学生へのメッセージ>
本科目では、「電気電子材料」、「電子回路I、II」、「パワーエレクトロニクス」、「IC応用回路」に関連する内容を扱う。

<備 考>
http://www.ohtake-lab.org/lectures/index.html


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