2017年度工学院大学 第1部機械工学科 メカノデザインコース

CAD機械製図設計(Machine Design by CAD)[1L01]

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2単位
田中 克昌 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/09/28

<授業のねらい>
図学の知識をもとに,機械設計についての基本的考え方を整理・習得した上で,JIS規格による機械製図法の規則や第三角法,また三次元CADツールによるソリッドモデリング等について学習する.二次元図面を正確に読み書きでき,三次元イメージモデルから二次元図面に反映でき,また二次元図面から三次元モデルを起こせるように演習課題を通じて学習する.さらに機械設計および材料力学で学習した内容を応用して設定課題の強度設計を行い,安全要求を満たした設定課題の寸法・形状の設計計算書とそれに基づいた二次元図面および三次元CADモデルの作成を行う.本授業を受けることによって,
(1)材料強度を用いる機械強度設計法の基礎知識や考え方の整理と習得ができる
(2)機械製図法の規則が習得できる
(3)第三角法や展開図法の理解が深まる
(4)二次元CADツールと三次元CADツールの関連知識が強化できる

<受講にあたっての前提条件>
・「機械製図A・B」において図学の基礎,「材料力学及演習I」において材料強度の定義に関する内容を習得しておくこと.
・本科目とあわせて「数値材料力学」を学習することにより,「CAD/CAM 演習」などの応用的な設計演習科目の履修につなげることができる.

<具体的な到達目標>
エネルギーおよびデザインをキーワードに体系づけられた教育プログラムの中で,機械工学の基礎を中心に専門領域までの知識と方法論を習得できる.学生は本科目を履修することによって,「設計学」により形状および強度に関するデザイン能力を身に付けることができる.
<JABEE学習教育到達目標>
 「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:D-2 ◎

<授業計画及び準備学習>
設計題目:冷凍機部品の強度設計と三次元CADによるソリッドモデルの作成,二次元CAD図面への展開
1.ガイダンス,JIS規格による二次元CADの基本と演習

2.機械設計の概要と材料力学の復習,JIS規格による二次元CADの第三角法に関する演習

3.冷凍機部品(ピストンとピストンピン)の強度設計に関する説明と,冷凍機用クランク軸の二次元CAD図面に関する演習

4.冷凍機部品(連接棒とクランク軸)の強度設計に関する説明と,クランク軸の二次元CAD図面に関する演習(第3回目の続き)

5.冷凍機部品強度の設計計算の実施

6.冷凍機部品強度の設計計算の実施・提出と修正,三次元CADツールの基本操作法の解説,三次元ソリッドモデルの作成に関する基本演習(押し出し,回転など)

7.三次元CADツールによる複数部品のソリッドモデルの組み立て(アセンブリ)と二次元図面への展開に関する演習

8.強度設計計算結果に基づく冷凍機部品(連接棒)の二次元CAD図面の作成

9.強度設計計算結果による冷凍機部品(連接棒)の二次元CAD図面の作成(第8回目の続き),三次元CADによる冷凍機部品(ピストンとピストンピン)のソリッドモデルの作成

10.三次元CADによる冷凍機部品(ピストンとピストンピン)のソリッドモデルの作成(第9回目の続き)およびソリッドモデルから二次元CAD図面への展開,ピストンとピストンピンモデルの組み立て(アセンブリ)

11.三次元CADによる冷凍機部品のソリッドモデルから二次元CAD図面への展開,ピストンとピストンピンモデルの組み立て(アセンブリ)(第10回目の続き),クランク軸の二次元CAD図面から三次元ソリッドモデルの構築

12.クランク軸の二次元CAD図面から三次元ソリッドモデルの構築(第11回目の続き),冷凍機部品の三次元モデルと二次元図面の提出・検図および修正

13.冷凍機部品の三次元モデルと二次元図面の提出・検図および修正(第12回目の続き)

14.学習内容の振り返り

<成績評価方法>
成績評価は,授業内に実施する演習(20%),冷凍機の強度設計に関する設計計算書(30%),JIS規格に基づく冷凍機部品の設計課題に関するCAD図面(50%)の成績をもとに行い,理解度をA+,A,B,C,D,Fの6段階で評価する.Grade D以上を合格とする.

<教科書>
指定教科書なし.プリント資料を配布する.

<参考書>
「新編JIS機械製図 第5版」,古澤武男 編著,堀幸夫ほか 共著,森北出版(2014),ISBN:978-4-627-66115-8

<オフィスアワー>
簡単な質問は,授業後の教室にて受け付ける
火曜日 12:30〜13:30 新宿校舎 高層棟A-1776室(スポーツ材料力学研究室,ktanaka@cc.kogakuin.ac.jp)

<学生へのメッセージ>
機械製図は,機械設計やものづくりの現場加工等における意志伝達の重要な手段である.機械力学や材料工学で得た知識を用いて機械の強度設計を行い,安全性を満たす部品の材料,寸法・形状を正確にモデルや図面に反映することにより,強度設計と製図の知識とのつながりを考える力を養う.


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