2017年度工学院大学 第1部機械工学科
△機械設計学(Machine Design)[6G02]
2単位 小川 雅 助教
- <学位授与の方針>
| 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 機械は単体のものは無く,多くの機能要素部材(部品)により構成されている.特に,機械を構成する機能部品の中で共通部品として機械要素が有り,その多くは規格化され選択設計が可能であるが,それらの原理に基づく機能及び強度の裏付けは理解しておく必要がある.本講義では,機械のしくみをつくっている各種機械要素の用途・機能・強度を理解し,安全な設計を行うための考え方を身につける.
(JABEE学習・教育到達目標) 「機械工学エネルギー・デザインプログラム」 (D)◎
- <受講にあたっての前提条件>
- 機械設計学は多くの分野の総合であるが,本講義では基本的な機械要素の用途,機構,強度に限定した内容としているので,普段から出来る限り機械に接することが有効である.特に,機械工学の実習では,多くの工作機械を利用することになるので,工作機械を構成している機械要素の機能を見ておくと良い.
「工業力学及演習I・II」(力・速度・加速度・仕事・動力)に関する知識が必要である.並行科目として「機構学」,「材料力学及び演習T」が深く関係し,履修後は「機械設計総合演習」につながり,具体的な機械設計への応用について学ぶ.
- <具体的な到達目標>
- 機械を構成する機能要素部材の中で,特に共通部品である機械要素について学び,それらがどんな役割でどんな働きをしているのかを説明できること.
(1)機械設計における設計手順・加工・支援技術・寿命・信頼性設計について理解し,応用できる. (2)材料の強度と剛性について理解し,応用できる. (3)機械の精度について理解し,応用できる. (4)締結要素(ねじなど)について理解し,応用できる. (5)軸系要素(軸及び軸継手・軸受・クラッチ・ブレーキなど)について理解し,応用できる. (6)伝動要素(歯車・ベルト・チェーンなど)について理解し,応用できる. (7)(1)〜(6)の機械要素が、実際の機械にどのように用いられているかを理解し,設計に応用することができる.
- <授業計画及び準備学習>
- 1.機械設計の基礎(1),イントロダクション
2.機械設計の基礎(2),設計概念の変遷 3.機械設計の基礎(3),材料強度と設計 4.荷重,応力,ひずみ 5.はりのせん断力と曲げモーメント 6.断面二次モーメント、材料の強さ 7.ねじ 8.軸及び軸継手 9.軸受 10.学習成果の確認 11.歯車 12.ベルトとチェーンによる伝動 13.クラッチ・ブレーキ及びつめ車 14.学習成果の振り返り(学習成果の確認・総合演習)
- <成績評価方法>
- 定期試験期間内に実施する期末試験(80%),授業の小テスト(20%)の成績をもとに理解度をA+, A, B, C, D, FのGradeで評価する.Grade D以上を合格とする.また,中間試験と定期試験は必ず受験するものとする.
- <教科書>
- 「機械設計法」三田純義 他3名共著(コロナ社)
- <参考書>
- 「材料強度学」日本材料学会編
「基礎から学ぶ機構学」鈴木健司・森田寿郎(オーム社)
- <オフィスアワー>
- 土曜日12:30〜13:30(八王子校舎講師室)
メールでも質問を受け付ける(ogawa-masaru(at)cc.kogakuin.ac.jp)
- <学生へのメッセージ>
- 良い機械の設計・製作には,機械の仕組みと機構の実例を知るために,他の機械系学科で学ぶ多くの知識が必要です.多くの科目を積極的に受講し,吸収しましょう.
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