2017年度工学院大学 第1部機械工学科

線形代数学II(Linear Algebra II)[4A01]

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2単位
金城 謙作 支援教員  
最終更新日 : 2018/09/28

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
平面や空間の一般化である線形空間と, 線形空間の間の線形写像について学習する. そして, 線形空間の基底や次元, 部分空間, 線形写像の核と像について理解する. また, 行列の固有値, 固有ベクトル, 対角化を計算出来ることが目標である.

<受講にあたっての前提条件>
線形代数学Tの内容(行列の演算や逆行列, 基本変形など)を使用するため, 線形代数学Tを履修していること.
本科目の習得後は「数値計算法」などの科目を履修することができる.

<具体的な到達目標>
以下の項目を理解し, 正しく計算出来ることが到達目標である.
(1)一次独立の概念を理解し, 一次従属の場合は一次結合で表すことが出来る,
(2)線形写像の像と核を計算し, 線形空間の基底や次元を計算できる,
(3)固有値, 固有ベクトル, 対角化の計算.

(JABEE学習・教育到達目標)
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:D-1◎

<授業計画及び準備学習>
1. 線形空間
空間ベクトルを復習し, 一般の線形空間の説明を行う.
準備学習:高校数学の平面ベクトル, 空間ベクトルと「線形代数学I」の行列の演算を復習すること.
教科書p.1〜p.20, p.138〜p.147まで熟読すること.

2. 部分空間と一次独立, 一次従属
線形空間と部分空間を復習する. そして, 一次独立と従属の定義と例を紹介する.
準備学習:第1回の内容を復習すること. 教科書p.141〜p.153まで熟読すること.

3. 基底と次元
一次独立な最大個数のベクトルの判定法について学習する.
準備学習:第2回の内容を復習すること. また, 行列の簡約化の復習をすること.
教科書p.153〜p.159まで熟読すること.

4. 写像と線形写像
写像と線形写像について, 定義と例を学習する.
準備学習:第3回の内容を復習すること. 教科書p.160〜p.168まで熟読すること.

5. 核と像
線形写像を復習したあと, 線形写像の核と像について学習する.
準備学習:第4回の内容を復習すること. 教科書p.168〜p.174まで熟読すること.

6. 基底変換行列と表現行列
線形空間の基底を固定することで, 線形写像と行列の関係を学習する.
準備学習:第4回と第5回の内容を復習すること. 教科書p.175〜p.187まで熟読すること.

7. 固有値と固有ベクトル(1)
線形写像の固有値と固有ベクトルの定義を学習する.
準備学習:「線形代数学T」の行列式の計算方法を復習すること. 教科書p.188〜p.199まで熟読すること.

8. 固有値と固有ベクトル(2)
行列の固有値と固有ベクトルの定義を学習し, 2次, 3次の正方行列を中心に計算演習を行う.
準備学習:第7回の内容を復習すること. 教科書p.188〜p.199まで再度熟読すること.

9. 対角化(1)
行列の固有値と固有ベクトルを復習したあと, 行列の対角化を解説する.
準備学習:第8回の内容を復習すること. 教科書p.199〜p.205まで熟読すること.

10. 対角化(2)
行列の対角化を復習したあと, 行列の累乗への応用を解説する.
準備学習:第9回の内容を復習すること. 教科書p.199〜p.205まで再度熟読すること.

11. 正規直交基底
正規直交基底を定義し,シュミットの直交化法により正規直交基底を計算する.
準備学習:第10回の内容を復習すること. 教科書p.206〜p.215まで熟読すること.

12. 対称行列の直交行列による対角化
実対称行列の固有値や対角化に関する性質を学習する.
準備学習:第11回の内容を復習すること. 教科書p.215〜p.222まで熟読すること.

13. 対角化の応用
行列の対角化の復習をしたあと, 対角化の応用について学習する.
準備学習:第9回と第12回の内容を復習すること. 教科書p.221〜p.222の問題は解答すること.

14. 学習成果の確認
これまでの学習内容を復習し, 教科書の問題はすべて解答できるようにする.
準備学習:これまでの13回の講義内容に該当する教科書, 小テストを解答し直す.

<成績評価方法>
各授業の中で行う小テスト(各3点満点)の合計点(30点満点で30点以上は30点とする)と定期試験期間内に実施する期末試験(100点満点)の70%の合計点(100点満点)で評価する.
2014年以前の入学者は合計点が60点以上を合格とし, 2015年度入学者はGrade D以上で合格とする.
但し100点満点の期末試験の点数の方が上述の合計点より高い場合は, 期末試験の点数で評価する.

<教科書>
高木悟 他「理工系のための線形代数」培風館 (ISBN:978-4563004996)

<参考書>
高木悟 他「理工系のための基礎数学」培風館 (ISBN:978-4563004972)

三宅敏恒 著「入門線形代数」培風館 (ISBN:978-4563002169)

<オフィスアワー>
授業時間の前後に非常勤講師室または教室にて. 事前に連絡を入れると対応が円滑になる.

<学生へのメッセージ>
授業で扱った題材や教科書の問題でわからないことは, オフィスアワーや学習支援センターを活用して解答出来るようにすること.

<備 考>
学生の習熟度や授業の進行により扱う内容を変更することがある. また, 必要に応じてレポート課題を課すことがある.

「理工系のための線形代数」「理工系のための基礎数学」の訂正は, 下記のアドレスを参照にすること.
http://home.att.ne.jp/air/satorut/book/index.html


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