2016年度工学院大学 学芸員課程科目

博物館実習(Training for Museum Activities)[8041]

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3単位
佐藤 光史 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
博物館における学芸員の役割は非常に幅広い。博物館での実習に先立って,どのような技術と能力,心構えが要求されるかを予め擬似的に体験して活動を具体的に理解する。学内演習の内容を、博物館での実習に役立てるだけでなく,ふだんの研究活動などにも活用できるように発展させる。学内演習を経た後,博物館での実習を行い,実習記録を提出する。実習前後の報告会に参加して実習の具体的内容を把握すると共に、自らも発表して(サイエンス)コミュニケーション能力を習得する。また、社会教育者である学芸員の実際的な活動を理解する。

<受講にあたっての前提条件>
原則として、学芸員課程必修科目を習得していることとする。複数科目を平行して受講することもあり得るが、「博物館概論」の既得を前提とする。学内演習のテーマに沿った課題で予習し、レポート作成によって復習する。また、配布資料を自習し、学外実習に備える。応募に際してレポート提出を必要とする館にあっては、原則としてレポートの添削を行う。レポート作成に際しては、具体的な応募動機に反映させるために、実習応募館を事前訪問する。

<具体的な到達目標>
(1)特定の課題に関して,広い対象者に対して分かりやすく説明するためのコミュニケーション能力を習得する。(2)学芸員が行う職務内容の多様性を理解する。
(3)博物館実習を行うための手続きとその背景を理解し,実習館に提出する書類の準備を整える。
(4)自ら実習館を探すための基礎知識を習得する。

<授業計画及び準備学習>
以下の1〜4項目について学内演習を行い、学外実習の効果を高める。

1.博物館資料の保存と管理
(1)博物館の資料
(2)保存の科学と管理
2.博物館資料の情報管理と活用
(3)データベースの基本
(4)ソフトウエアの扱い
(5)データの作成と活用
(6)資料写真の作成と活用
3.展示案の企画
(7)展示コンセプトとテーマ
(8)展示内容と表現手法
(9)文章表現
4.実習報告プレゼンテーション
(10)効果的なプレゼンテーション
(11)プレゼンテーションへの質疑の要点

学外実習は、原則として連続した10日間実施することとし、各1日のオリエンテーションと休日を含めることができる。実習館の都合により、条件が異なるので、実習館内定届けの段階で詳細を相談して実施する。

<成績評価方法>
実習後提出された博物館での実習の記録(指定の様式)とプレゼンテーション(11月・1月実施予定)を採点し,60点以上を合格とする。やむをえない事情を除き,学内演習および博物館での実習に遅刻,欠席した者は,採点の対象外とする。学内演習の受講態度から,博物館での実習に耐えないと判断した場合は実習先への推薦を行わない。前年度の実習報告会への出席と,実習後の報告会での発表(要旨・資料提出を含む)を必須条件とする。

<教科書>
教科書は特に指定しない。プリントや資料を配布する。

<参考書>
適宜紹介する。

<オフィスアワー>
集中講義期間中,午前中は八王子;4号館703号室または12号館305号室,講義前は新宿12階講師室。
メールでも相談を受け付ける。(ft10302@ns.kogakuin.ac.jp)

<学生へのメッセージ>
ますます博物館がおもしろい。本学が得意とする科学・技術を一つの文化として、日本にそして世界に根付かせよう。本学卒の学芸員は、そのインタープリターの一人であることを自覚しよう。

<備 考>
3年次学内演習を行っても,当該年度における評価は【未受験】となり(学科の席次には反映されない),4年次以降の学外実習終了年度に評価が記載される。期限までに4年次の履修登録を失念した場合、予備登録者であっても推薦取消となることがあるので十分に注意すること。


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