2016年度工学院大学 教職課程科目
学校経営論(School Business Administration)[9566]
2単位 石井 英穂 非常勤講師
- <授業のねらい>
- 現在の学校教育制度(小・中・高等学校)のしくみ・教育活動の実践などをスクールマネージメントの視点から学び、実践的な学校経営論を通して学校のグランドデザインを描くことができる。また、新時代の学校経営を担う校長像を追体験することができる。題して「楽しい学校経営」
- <受講にあたっての前提条件>
- 特になし
- <具体的な到達目標>
- 新しい時代を見据えた魅力ある学校創りを研究しながら、具体的なスクールマネージメントをする立場に自らを置き、日常的な諸事への対処法を考えつつ、教職の奥深さを体感することができる。また、「求められる教育関係者」とは何を身に着ける必要があるのか等を学び、幅広い人格の完成を目指した資質の向上を実現することができる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.ガイダンス、新時代の学校経営を担う校長像
準備学習:参考書「中学校生徒指導要録の記入文例と解説」(学事出版)P8の巻頭言「はじめに(教育のプロ として、何を心掛けていますか?)」を読んで理解しておくこと。 2.学校と教育委員会の関係 準備学習:参考書「中学校生徒指導要録の記入文例と解説」(学事出版)P130〜P132の巻末「おわりに (指導要録の活用方法の改善について)」を読んで理解しておくこと。 3.学校の管理・運営 準備学習:校長の職務権限「ア、法的根拠・イ、法規上定められた職務」を調べてくること。 4.校長の職務 準備学習:菊地寛の短編小説「形」を読んで校長講話を考えてくること。 5.法的根拠に基づく校長の位置(校長の求める教員1) 準備学習:校長に関する関係法規の抽出と責務の範囲を調査してくること。 6.学校教育の最新の動向(校長の求める教員2) 準備学習:参考書「中学校生徒指導要録の記入文例と解説」(学事出版)P62〜P67又はP92〜P97の各 教科の中から、自分に関係する教科の頁を読んで理解しておくこと。 7.学校の組織について 準備学習:「焚くほどに 風がもてくる 落葉かな」(良寛禅師)を使った校長講話を考えてくること。 8.学校の予算 準備学習:「偶然の奇跡は起こらない」という言葉を使った校長講話を考えてくること。 9.学校の人事について 準備学習:参考書「中学校生徒指導要録の記入文例と解説」(学事出版)P34〜P39とP104〜P109の 特別活動・総合的な学習の時間を読んで理解しておくこと。 10.教職員の服務と勤務条件・地域と連携した学校教育の推進 準備学習:「職務に専念する義務」・「教職員の兼職・兼業」・「営利企業等の従事制限」・「政治的行為 の制限」・「信用失墜行為」・「夏季休業中の研修」について、法的根拠を調べてくること。 11.学校教育の最新の動向2(校長の求める教員3) 準備学習:「新しいことを始めるときに感じる違和感の体験」というテーマで、新入生の保護者会での校長 挨拶を考えてくること。 12.理想の学校づくりグランドデザイン・学校の予算 準備学習:学校経営をする立場に立っての学校像の構想を考えてくること。 13.校長講話の工夫・その1 全校集会《全校朝会・儀式的行事(始業式・入学式・終業式・卒業式等)》での実際の校長講話や挨拶を練るこ とで、自らの学校経営方針の徹底を図る。 準備学習:いずれかの場面を一つ選び、校長講話や挨拶を具体的に考え、実際に披露できるようにしてくる こと。 14.校長講話の工夫・その2 全校集会《全校朝会・儀式的行事(始業式・入学式・終業式・卒業式等)》での実際の校長講話や挨拶を練るこ とで、自らの学校経営方針の徹底を図る。 準備学習:いずれかの場面を一つ選び、校長講話や挨拶を具体的に考え、実際に披露できるようにしてくる こと。 15.学習成果の確認(レポート課題の作成・校長講話の披露⇒相互評価) 準備学習:前回までの総復習を行なうこと。
- <成績評価方法>
- 最終日の校長講話発表(25点)と講義中に実施する小テスト又は課題レポートの提出(12,5点×6回=75点)の合計による100点評価で行う。60点以上で合格とする。ただし3回以上欠席した学生は履修放棄とみなし成績評価は行わない。
- <教科書>
- 使用しない。毎回、授業内容のレジュメ及び板書計画(パワーポイント画面のプリントアウト)を配布。その他に、参考資料プリント4〜5種類も配布
- <参考書>
- 「中学校生徒指導要録の記入文例と解説」石井英穂(学事出版)
- <オフィスアワー>
- 教夏集中講義日(6日間) 17:30〜21:50(新宿校舎12階:非常勤講師控室)
- <学生へのメッセージ>
- 学校経営において、初めから校長や管理職をめざして教職に就くものは少ないとは思うが、校長の立ち場に立って実践的な学校経営論を学ぶことで、誰もが経験した義務教育を改めて解析でき、その責務の重要さを改めて知り、校長職の楽しさをも体験することができる。また、校長講話等を実際に考えてみることで、他の場面でも役立つ話法や文章を書くコツ等も学ぶことができる。
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