2016年度工学院大学 教職課程科目
△工業教育の研究A(Study of Industrial Education A)[9161]
4単位 尾高 進 准教授 [ 教員業績 JP EN ] 長谷川 雅康 非常勤講師
- <授業のねらい>
- 高校工業教育は依然として、日本における職業教育としての技術教育の重要な構成部分であるとみることができる。
この授業では、高校教育の問題も視野に入れつつ、工業教育の歴史的変遷を学習指導要領と工業高校の実践内容を関連させながら授業を行い、受講者が以下の到達目標に到達することをめざす。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特になし。
- <具体的な到達目標>
- 1.学校教育法や青年の自立の課題に照らして、高校工業教育の意義と役割を明確にできる。
2.今日の高校工業教育の課題の本質を分析できる。 3.高校工業教育の拡充・発展の筋道を、実際の授業づくりなどに則して実践的に展望できる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.ガイダンス
準備学習(復習):テキストを見て、授業の全体像の理解に努める。
2.危機に立つ高校工業教育 準備学習(復習):授業内容を振り返り、高校工業教育がおかれている危機を理解する。
3.高校工業教育の危機の原因(1)高校教育像をめぐる問題 準備学習(復習):授業内容を振り返り、高校教育像をめぐる問題にはどのようなものがあるかを理解する。
4.高校工業教育の危機の原因(2)新自由主義をめぐる問題 準備学習(復習):授業内容を振り返り、新自由主義とは何かについて理解する。
5.高校工業教育の危機の原因(3)高校工業教育論をめぐる問題 準備学習(復習):授業内容を振り返り、高校工業教育をめぐる問題にはどのようなものがあるかを理解する。
6.高校工業教育の創造 準備学習(復習):授業内容を振り返り、高校工業教育がどのように産まれたかを理解する。
7.職業教育の歴史と制度 準備学習(復習):授業内容を振り返り、職業教育の歴史と制度について理解する。
8.諸外国の技術・職業教育 準備学習(復習):授業内容を振り返り、諸外国の技術・職業教育の制度について理解する。
9. 高等学校の教育制度 準備学習(復習):授業内容を振り返り、高校学校の制度について理解する。
10. 高等学校の教育課程の構成/学習指導要領「工業」 準備学習(復習):授業内容を振り返り、高等学校の教育課程の構成について、学習指導要領における「工業」を例として理解する。
11. 日本の高校職業教育の特徴−労働慣行と職業教育 準備学習(復習):授業内容を振り返り、日本の労働慣行と職業教育の関連について理解する。
12. 戦後高校工業教育の歴史(1)−新制高校の発足から中等教育観の転換まで 準備学習(復習):授業内容を振り返り、新制高校発足時と、その後転換した教育観について理解する。
13. 戦後高校工業教育の歴史(2)−受験教育体制の形成と工業教育の展望 準備学習(復習):授業内容を振り返り、受験教育体制の形成が工業教育に与えた影響と、今後の展望についての考えを深める。
14. 学習内容の確認
15. 工業高校の実践例 準備学習(復習):授業内容を振り返り、工業高校の典型的な実践例の特質を理解する。
16. 工業教育の歩み (戦前、戦中の実業教育) 準備学習(復習):授業内容を振り返り、戦前、戦中の実業教育の性格を理解する。
17. 工業教育の歩み(戦後の工業教育1) 準備学習(復習):授業内容を振り返り、戦後の工業教育の特質を理解する。
18. 工業教育の歩み(戦後の工業教育2) 準備学習(復習):授業内容を振り返り、戦後の工業教育の特質を理解する。
19. 工業高校卒業者の高校工業教育に対する評価(調査結果を基に) 準備学習(復習):授業内容を振り返り、工業高校卒業者の高校工業教育に対する評価についての理解を深める。
20. 今日の工業教育(現行の学習指導要領について) 準備学習(復習):授業内容を振り返り、現行の学習指導要領についての理解を深める。
21. 今日の工業教育(工業高校の現状−実践を中心に−) 準備学習(復習):授業内容を振り返り、工業高校が置かれている現状についての理解を深める。
22. 今日の工業教育(工業高校の現状と意義) 準備学習(復習):授業内容を振り返り、工業高校の意義はどこにあるのかの考えを深める。
23. 学習指導案の作成と演習 準備学習:学習指導案を作成してくる
24. 技術教育の方法について (プロジェクト法と実践例) 準備学習(復習):授業内容を振り返り、プロジェクト法についての理解を深める。
25. 技術教育の方法について(オペレーション法、作業分析と実践例) 準備学習(復習):授業内容を振り返り、オペレーション法や作業分析についての理解を深める。
26. 技術教育の方法について(仮説実験授業、その他の方法) 準備学習(復習):授業内容を振り返り、仮説実験授業棟についての理解を深める。
27. 現場教師の研究−教材・教具の開発など− 教師のあり方 準備学習(復習):授業内容を振り返り、現場教師の研究にはどのようなものがあるかについての考えを深める。
28. 学習内容の確認
- <成績評価方法>
- 1.前期
授業時に書いてもらう小レポート(30%)+レポート課題(70%)
2.後期 試験を行う。
前期、後期それぞれ5:5の割合で評価し、A+,A,B,C,D,Fの6段階評価でD以上の者に単位を与える。
- <教科書>
- 斉藤武雄、依田有弘、田中喜美『工業高校の挑戦―高校教育再生への道 』学文社
- <参考書>
- その都度紹介する。
- <オフィスアワー>
- <尾高(前期担当)>
1)月曜日、11:05〜12:50、八王子校舎総合教育棟、1S-328(教職課程研究室)または1N-134(教職資料室) 2)授業の前後、教室または講師室にて 3)それ以外はメールで約束の上、対応します。 odaka@cc.kogakuin.ac.jp
<長谷川(後期担当)> 1)土曜日 1限と2限の間の休み時間および授業時間後に教室または講師室にて 2)メールで約束の上、対応します。 長谷川:hasegawa0125@gmail.com
- <学生へのメッセージ>
- 工業教育の大切さと楽しさをできれば体感してほしい。そのためには、授業での学習のみならず、実際の工高現場の見学を薦めたい。頭の学習と体の学習の統一がキーワード!!
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