2016年度工学院大学 教職課程科目
△教育原論(Principles of Education)[9012]
4単位 内山 宗昭 教授 [ 教員業績 JP EN ] 尾高 進 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- 教育に関する基礎的な原理・理論、思想、また制度や歴史についての講義を中心に、教職課程の学習を進める学生が、教育に関する基本的な概念・知識および考え方、法規や政策動向等について学び身につけてゆくことをねらいとする。教職教養として、基礎知識の理解とともに、それを土台として、各自の教職についての理解と考えを深めてゆくことができるよう目指す。
- <受講にあたっての前提条件>
- 教職課程学習の基本的な講義となる。並行して学習する教職課程の他の学習と結びつけながら学習を進めてほしい。
- <具体的な到達目標>
- 具体的達成目標は次の通り。1)学校教育、社会教育の現在の動向について関心を持ち、教育を担う側の視点から考えることを身につける。教育法規等の基本的な知識を修得する。2)小論やレポートの作成を通じて、教育についての問題関心を深め、考えて、それを客観的に表現しうる力を養う。主観的な感想のレべルから脱し、各自の率直な問題意識は大事にしながらも、体系的・客観的な考察が出来るようなレベルを習得する。3)基本的な概念・知識の習得を図る。教育観、学校論、教師論、子ども論、カリキュラム論、教育方法論、教育行政・制度論、社会教育、教育史、教育の国際化のテーマ等の学習を通じ、学習権、生涯学習、子どもの権利条約、国際理解教育、等々のすなわちキーワードの理解も図る。
- <授業計画及び準備学習>
- 〔前期〕
1. [教職課程の学習について] 導入的な講義を行う 準備学習 教職学習の動機をまとめる 2. [教育の意義論・本質論(1)] 教育の概念の検討 準備学習 教育の意義についてまとめる 3. [教育の意義論・本質論(2)] 教育制度と学習権の問題を考える 小レポート実施 準備学習 レポートの課題を振り返る 4. [学校論(1)] 学校の歴史(1) 学校の起源と教育思想 準備学習 文字教育の意義についてまとめる 5. [学校論(2)] 学校の歴史(2) 近代公教育制度の成立と教育思想 準備学習 公教育の意義について調べる 6. [学校論(3)] 学校の機能について(1) 近代公教育制度と教育思想 準備学習 公教育についての意見をまとめる 7. [学校論(4)] 学校の機能について(2) 学校と「生涯学習」/ 現代と教育思想 準備学習 生涯学習と学校の意義についてまとめる 8. [学校論(5)] 学校経営 学校経営の内容と課題 準備学習 学校経営について調べる 9. [学校論(6)] 学級経営 学級経営の内容と課題 準備学習 学級経営について調べる 10. [社会教育論(1)] 生涯学習論 準備学習 社会教育全般について調べる 11. [社会教育論(2)] 学校教育との連携 博物館と学校の連携 小レポート実施 準備学習 「地域に開かれた学校」についてまとめる 12. [日本の教育の歴史(1)] 近代以前の教育について 準備学習 教育史のまとめ(近代以前) 13. [日本の教育の歴史(2)] 戦前の教育史 準備学習 教育史のまとめ(戦前) 14. [日本の教育の歴史(3)] 戦後〜現代の教育史 準備学習 教育史のまとめ(戦後)・前期学習の整理 15. [まとめ] 前期のまとめ レポート課題実施及び解説 準備学習 各自レポート課題の焦点化
〔後期〕 16. [子ども論(1)] 子ども観の変遷 少子化社会 子育て支援 準備学習 子どもの環境について意見交換の準備 17. [子ども論(2)] 子どもを取り巻く環境について 子どもとメディア 子どもの権利条約 準備学習 ディスカッションのまとめ 18. [教師論(1)] 教師像に関して 準備学習 各自の教師像をまとめ 19. [教師論(2)] 教員養成に関する課題 小レポート実施 準備学習 レポートの課題を整理 20. [教育方法論(1)] 感覚的実学主義の系譜 新教育運動の系譜 準備学習 新教育についてまとめ 21. [教育方法論(2)] 系統学習と経験学習 小レポート実施 準備学習 系統学習と経験学習の比較をまとめ 22. [教育行政・制度論(1)] 教育行政の組織と運営 準備学習 教育行政について資料についてまとめ 23. [教育行政・制度論(2)] 制度改革とその方向をめぐって 準備学習 制度改革よりテーマに基づきまとめ 24. [教育改革とカリキュラム論(1)] カリキュラムの類型 準備学習 カリキュラム類型についてまとめ 25. [教育改革とカリキュラム論(2)] カリキュラム改革 準備学習 意見交換の整理 26. [教育改革とカリキュラム論(3)] 学校教育・社会教育連携によるカリキュラムの構想 小レポート実施 準備学習 学社連携の可能性についてまとめ 27. [国際化と教育(1)] 国際理解教育の展開 環境教育、開発教育、国際教科書改善運動等について 準備学習 環境教育について調べる 28. [国際化と教育(2)] 地域の国際化と多文化教育 準備学習 多文化教育について調べる 29. [まとめ・学習内容の振り返り 課題学習] 全体のまとめ 課題の実施 準備学習 学習内容の総整理を行う 30. [学習成果の確認(試験)及び講評] 準備学習 各テーマに即した小論が書けるように準備する。夏期の課題は、長期の課題学習でもある。準備の具体的方法等についてのアドバイス、また普段からの教職教養学習全般についての指導は、常時実施する。
- <成績評価方法>
- 試験を後期に実施する。中間の夏期には試験に代えてレポートを課す。この2つが評価の中心(70%) さらに講義時に書いてもらう小レポート(30%)を総合して評価する。
- <教科書>
- 指定教科書なし。
- <参考書>
- 講義時にテーマごとに紹介する。
- <オフィスアワー>
- 八王子校舎 水曜日12:30〜13:30 総合教育棟 1E-309研究室
新宿校舎 木曜日13:00〜14:00 A-2733研究室
- <学生へのメッセージ>
- まず、教育について自分の考えを持つきっかけにして欲しい。学習をしてゆく中で、いろいろな角度から教育を深く考えてゆけるよう、学生諸君も意識的に学習することを是非心がけて欲しい。
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