2016年度工学院大学 第2部建築学科

歴史学B(History B)[3V05]

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2単位
塚本 剛 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
東アジアの前近代の歴史は、ほかの多くの地域と同じく、君主制によって展開されてきた。王朝や、王の権力はどのように正統化されてきたのか、どのような理論の下で承認されるのかについて、昨今の女帝問題にまで視野に入れて、東アジアの歴史で外戚政治の支配の正統性はどのように与えられるのかという視点を獲得することを目標とする。

<受講にあたっての前提条件>
特になし。

<具体的な到達目標>
1.歴史的な視点で、ものごとを考えることの重要性を理解できる。
2.自分の意見や疑問を、分かりやすく文章にまとめることができる。
3.自分で調べたこと、考えたことを、他人に分かりやすく伝えることができる。

<授業計画及び準備学習>
第1週 [ガイダンス]授業方針・内容、博物館等見学の方法とレポートの書き方を学ぶ。
      準備学習:シラバスをきちんと読んでおくこと。
第2週 [原始文化における母権]東アジアの原始母権文化の展開について学ぶ。
      準備学習:前回説明した博物館などの見学、高校日本史、世界史の復習。
第3週 [王朝の誕生と姻戚・外戚]姻戚と外戚の相違について学ぶ。
      準備学習:上記に同じ。
第4週 [王権の性格と姻戚・外戚について]外戚の性格が背景の支配思想の属性によって決定されることついて          学ぶ。
      準備学習:上記に同じ。
第5週 [外戚政治の正統性]王権における外戚政治の正統性について学ぶ。
      準備学習:上記に同じ。
第6週 [外戚政治と祭祀・儀礼・故事]なぜ王権には煩瑣な儀礼や故事が必要かについて考える。
      準備学習:上記に同じ。
第7週 [王権と外戚]王権と外戚の相互関係について学ぶ。
      準備学習:上記に同じ。
第8週 [王権と外戚の権力]王権と外戚のパワーバランスについて学ぶ。
      準備学習:上記に同じ。
第9週 [外戚と血縁]歴代外戚ががどのように王との血縁継承を維持したかについて学ぶ。
      準備学習:上記に同じ。
第10週 [王権の権威の継承]歴代王権が前時代から支配の正統性をどのように獲得したかについて学ぶ。
      準備学習:上記に同じ
第11週 [王権の矛盾]正統思想に支えられた王権の崩壊と外戚政治についての矛盾を考える。
      準備学習 上記に同じ
第12週 [皇太后、皇后の権力と外戚について]皇后、皇太后の権力掌握が王権の正統思想やそれを可視化した王権儀礼によりなされたこと、またそこから外戚政治が展開することを学ぶ。
      準備学習:上記に同じ
第14週 [まとめ]授業内試験
      準備学習:全授業内容の総復習

*なお、受講生の状況に合わせるために、適宜授業内容を変更することがあるので、了解されたい。

<成績評価方法>
授業内試験である。授業にきちんと出席することが、まず大前提である。学期末の筆記試験(80点満点)と平常点(20点満点)て総合的に評価し、60点以上の者を合格とする。

<教科書>
使用しない。授業に必要な資料は、プリントで配布する。

<参考書>
『王権のコスモロジー』金子修一他編、1998年(弘文堂)

<オフィスアワー>
授業前後の休み時間、講師控え室において。

<学生へのメッセージ>
わからない時は、その都度遠慮なく(ただし節度は必要ですが)質問に来るようにして下さい。


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