2016年度工学院大学 第2部情報通信メディア工学科

ディジタル信号処理(Digital Signal Processing)[6S03]

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2単位
辻  陽一 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
測定器で計測したアナログ信号をコンピュータに取り込み(A/D変換),周波数分析したいという要求が多い。本講義を受講することで,受講生は,コンピュータで周波数分析するために必要なA/D変換の法則やフーリェ変換の理論を理解することができる.また,ディジタルフーリエ変換にの計算手順をExcelシートで提供するので,これを参照することにより,受講生はフーリェ変換について理解を深めることができる.

<受講にあたっての前提条件>
高等学校の数学(数T,U,V)を修得しておくことが望ましい.
未修得の学生は,その旨申し出てくれれば必要な分野を解説・学習する.

<具体的な到達目標>
(1)A/D変換の際の量子化分解能,標本化定理を理解する.
(2)インパルス応答と畳み込み積分を理解する.
(3)フーリエ変換の物理的意味と周波数分解能を理解する.
(4)ディジタルフィルタの基本的事項を理解する.

<授業計画及び準備学習>
第1回 ガイダンス.ディジタル信号処理の概要
   学習した範囲の例題は,自力で解けるようにする.
第2回 ディジタル信号処理,信号の分類と形態
   P.2〜5の用語を理解し,サンプリング定理の直感的説明を確認する.
第3回 2進数ディジタルコード
   P5,P6の表1.2と表1.3を自分で作ってみる.
第4回 周期信号とフーリエ級数
   P.9の例題2.1を教科書を参照せずに自分で解いてみる.
第5回 複素フーリエ級数(小テスト)
第6回 連続時間信号のフーリエ変換
   P.12の例題2.2,及び例題2.3を解き,2.3の結果を電卓で計算してグラフ用紙に描いてみる.
第7回 連続時間システム
   第3章の内容をA4一枚に纏めてみる.
第8回 サンプル値信号と標本化定理
   P.58の問題4.5を解く.
第9回 標本化定理とエイリアシング
   P.59の図4.6をExcelで作ってみる.
第10回 離散フーリエ変換
   呈示されたExcelのbookをダウンロードし,内容を調べる.
第11回 離散時間フーリエ変換の性質
   簡単な信号例を作り,手計算で離散フーリェ変換の計算をしてみる.
第12回 離散フーリエ変換の応用(小テスト)
第13回 高速フーリエ変換と窓関数
   P.114〜121を予習しておくこと.
第14回 授業の振り返り
   学んだことをA4用紙1枚に纏めてみる.
第15回 試験と解説

毎回の授業後必ず復習し,分からないところは遠慮なく質問して下さい.12階の講師控え室に質問に来るのも歓迎です.小テストは次週に返却し,解説します.

<成績評価方法>
授業中に頻繁に問いかけをするが,それに対して正しく答えた者には,その度に5点を与える.
期末試験を実施する.その際,教科書と自筆のノート,電卓は使用可とする.
2回の小テスト30%、期末試験を70%として,上の点を加えた合計が60点以上を合格とする。

<教科書>
「ディジタル信号処理」大類重範(著),日本理工出版会

<参考書>
フーリェの冒険 トランスナショナルカレッジオブレックス(編)ヒッポファミリークラブ
Excelで学ぶフーリェ変換 小川智哉(監修) オーム社

<オフィスアワー>
授業の前後に講師控え室に来てください。

<学生へのメッセージ>
授業中の積極的な発言を期待します。

<備 考>
【キーワード】ディジタル信号,信号のフーリエ変換,ディジタルフィルタ


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