2016年度工学院大学 先進工学部
○化学1(Chemistry 1)[4521]
1単位 徳永 健 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- 本授業は,大学の初年次に習得すべき基礎化学の内容を取り扱う。科学技術に支えられている現代社会は,化学による物質への理解を含む幅広い教養を求めている。本授業は,このような社会で必要とされる現代的な物質の捉え方を習得するために,物質の分類,物質を構成する基本粒子,物質の変化,物質の状態の基礎事項を身につける。また、物質と地球環境との関わりを学び、現代の技術課題と化学の原理を理解する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 高校の「化学基礎」程度の内容を身に着けておくことが望ましい。高校で化学を履修していない場合は,学習支援センターの基礎講座と個別指導を最大限利用することを薦める。各時間に提示される課題は、前回の復習を含むので、到達度を確認できる。新たな課題の予習に取りかかる前に、到達度に応じて複数回の復習を行い、確実な実力を身に付ける。
- <具体的な到達目標>
- 1) 原子の構造を理解し,化学結合の本質を説明できるようになる。
2) 化学反応に関する簡単な化学計算ができるようになる。 3) ミクロな分子とマクロな物質を結ぶ動的平衡の概念を理解する。
- <授業計画及び準備学習>
- 第1週:授業計画の説明,物質量と単位,数値の扱い,物質の分類,
[学習内容] 授業計画・評価方法等を説明したのち,授業を開始する。 [学習準備] 教科書3〜11,15〜19ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。 第2週: 原子の構造とスペクトル、量子数と電子の軌道, [学習内容] 原子中の電子のふるまいと電子配置と周期律の関係を理解する。 [学習準備] 教科書21〜26ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。 第3週:電子配置と元素の周期性、 [学習内容] 量子数を基本とした電子殻の構造から電子配置と周期律の関係を理解する。 [学習準備] 教科書27〜34ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。 第4週:物質の三態と化学結合、化学式 [学習内容] 原子間の結合の本質が電子であることを理解する。 [学習準備] 教科書69〜77ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。 第5週:溶液の性質と気体 [学習内容] 溶液の濃度計算、束一的性質や気体の状態方程式を理解する。 [学習準備] 教科書83〜97ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。 第6週:化学反応、反応速度、化学平衡 [学習内容] 反応を原子の離合集散として化学方程式を用いて理解する。 [学習準備] 教科書37〜42,56〜58ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。 第7週:学習内容の振り返り [学習内容] 定期試験の解説を行う。 [学習準備] 定期試験で解けなかった問題の解き方を考えておく。
- <成績評価方法>
- 定期試験(全範囲)で最終成績を評価し,Grade D以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- 「大学生の化学 Introduction」佐藤光史監修 河野博之,永井裕己共著 培風館
- <参考書>
- 「大学と高校を結ぶ 化学基礎演習」(培風館)
「視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録」(数研出版) 「DVD教材 化学:未来をひらくサイエンス CHEMISTRY シリーズ 全13巻」 ・「第9巻 化学平衡」
- <オフィスアワー>
- 第1, 2Qは木曜13:00-15:00、第3, 4Qは金曜11:00-13:00とする。教員の居室は八王子キャンパス(4号館3階306号室)。予約は不要だが、会議や出張で不在の可能性があるので、事前に連絡を取ることを推奨する。メールで連絡・質問する場合は、ft13309@ns.kogakuin.ac.jpまで。
- <学生へのメッセージ>
- 化学の応用的側面は一見複雑に見えますが、本質は基本的な化学の積み重ねで説明できます。大気や水も含めてあらゆる化学物質は、化学の基本法則に従ってこの地球全体を移動・循環します。グローバルな視点を持った技術者にとって化学を理解することは必須といえるでしょう。
- <備 考>
- ・1,2年生の再履修・リピート受講を認める。
・授業内容を統一するため,化学担当教員と協議し上記のシラバスを調整することがある。
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