△熱力学Ｉ（Thermodynamics I）[6A16]

＜学位授与の方針＞

○	1. 基礎知識の習得
◎	2. 専門分野知識の習得
	3. 汎用的問題解決技能
	4. 道徳的態度と社会性
	5. 創成能力

＜授業のねらい＞

　内燃機関や蒸気タービンでは，熱を機械的仕事に変換している。熱力学の基礎を学ぶことによって，これらの機械の原理を理解できるようにする。さらに，英文の専門用語も身につける。演習を毎回行い，提出するので，全出席を前提とする。その日の講義の内容について直ちに演習を行い，理解を深める。疑問の点はまず自分で考えた上で，教員に質問することによって確認する。

＜受講にあたっての前提条件＞

　物理学の熱力学に関する知識と微分・積分に関する知識が必要である。習得後は「熱力学 II」へと発展させて，エネルギーと環境に対する機械技術者としての素養を身につけることができる。また，創造工学セミナーのテーマがエネルギーに関係する場合，そのプロジェクトを遂行するための必要な知識を得られる。

＜具体的な到達目標＞

(1) 熱力学第1法則と熱力学第2法則を説明できる。
(2) 理想気体の各状態変化において状態量と仕事・熱量の変化を計算することができる。

＜授業計画及び準備学習＞

1. 熱力学的量と単位（仕事と動力，温度，圧力，熱量）
　準備学習：教科書1〜12ページを熟読し，例題を解く。
2. 熱力学の第1法則（エネルギー保存則）
　準備学習：教科書13〜20ページを熟読し，例題を解く。
3. 理想気体（状態方程式，内部エネルギー，エンタルピー，定圧比熱，定容比熱）
　準備学習：教科書21〜26ページを熟読し，例題を解く。
4. 理想気体の状態変化（等温変化，等圧変化，等容変化）
　準備学習：教科書26〜28ページを熟読し，例題を解く。
5. 学習内容の振り返りと試験
　準備学習：前回までの総復習を行う。
6. 理想気体の状態変化（断熱変化とポリトロープ変化）
　準備学習：教科書28〜32ページを熟読し，例題を解く。
7. 理想気体の状態変化（不可逆変化）
　準備学習：教科書33〜35ページを熟読し，例題を解く。
8. 熱力学の第2法則
　準備学習：教科書43〜45ページを熟読し，例題を解く。
9. 熱機関と冷凍機・ヒートポンプ
　準備学習：教科書43〜45ページを熟読し，例題を解く。
10. 学習内容の振り返りと試験
　準備学習：前回までの総復習を行う。
11. カルノーサイクル，クラウジウスの不等式
　準備学習：教科書46〜51ページを熟読し，例題を解く。
12. エントロピー：固体・液体のエントロピー変化
　準備学習：教科書51〜54ページを熟読し，例題を解く。
13. 理想気体のエントロピー変化
　準備学習：教科書54〜59ページを熟読し，例題を解く。
14 学習の振り返り
　準備学習：定期試験で解けなかった問題を検討しておく。

＜成績評価方法＞

　全3回の試験（定期試験を含む）および演習成績の平均が60% 以上を合格とする。ただし，欠席および遅刻は減点するので，試験のみで合格となっても，評価が不合格となることがあるので注意すること。

＜教科書＞

「機械技術者のための熱力学」熱力学教育研究会編（産業図書）

＜参考書＞

指定参考書なし

＜オフィスアワー＞

金曜日：八王子4号館04-852号室 16:00-18:00
上記時間外でも随時質問を受け付けます．メールでの質問も可．
メールアドレス：saika@cc.kogakuin.ac.jp

＜学生へのメッセージ＞

熱力学には理解しにくい概念が多くあります。必ず，出席しましょう。