2016年度工学院大学 先進工学部機械理工学科

材料力学1(Strength of Materials 1)[5A29]

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2単位
武沢 英樹 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
機械設計において強度計算を行うことは必須である.構造物に外力が作用した場合の変形や内部に生じる応力の状態を予測し,機械や構造物の破壊を防止するための基礎知識の習得を目指す.材料に生じる垂直応力やせん断応力,応力を受けることによる曲げモーメントの概念を理解し,理論的に求める方法を習得するとともに演習により応用力を身につける.材料強度設計に関わる技術者倫理についても一部で学習をする.

<受講にあたっての前提条件>
本科目を履修する前に,「工業力学」を履修し,力学の基礎を修得しておくことが望ましい.
本科目で修得した内容は,「CADT,U」,「機構学及機械要素」,「創造工学演習」など多くの専門工学科目の履修に役立つ.

<具体的な到達目標>
材料の内部に生じている応力,ひずみの関係を理解できる.
各種はりにおける,曲げモーメントの式を導出できる.

<授業計画及び準備学習>
1週目
その1.【講義ガイダンス,応力とひずみ1】
   材料力学の概要,外力と内力,応力とひずみの概念について学ぶ.
  【復習】応力の理解を深めること

その2.【応力とひずみ2】
    垂直応力とせん断応力,縦ひずみと横ひずみ,ポアソン比,フックの法則について学ぶ.
    応力−ひずみ線図,降伏点,許容応力と安全率について学ぶ.
  【復習】フックの法則の理解を深めること 応力−ひずみ曲線中の重要な点を理解しておくこと

2週目
その3.【棒の引張と圧縮1】
   引張荷重が作用する棒の応力およびひずみについて学ぶ.
  【復習】教科書の例題を復習し,提出課題を解くこと

その4.【棒の引張と圧縮2】
   自重による応力とひずみ,および不静定問題について学ぶ.
  【復習】教科書の例題・問題を復習し,提出課題を解くこと

3週目
その5.【熱応力,組合せ棒の引張と圧縮】
   熱による変形と応力および組合せ棒の熱応力について学ぶ.
  【復習】教科書の例題・問題を復習し,提出課題を解くこと

その6.【引張と圧縮の不静定問題】
   引張と圧縮の不静定問題について学ぶ.
  【復習】教科書の例題・問題を復習し,提出課題を解くこと

4週目
その7.【はりのせん断力と曲げモーメント】
   はりの種類,せん断力と曲げモーメントについて学ぶ.
  【復習】曲げモーメントの導出を理解すること

その8.【せん断力線図と曲げモーメント線図その1】
   各種はりのせん断力線図と曲げモーメント線図について学ぶ.
  【復習】教科書の例題・問題を復習し,提出課題を解くこと

5週目
その9.【せん断力線図と曲げモーメント線図その2】
   各種はりのせん断力線図と曲げモーメント線図について学ぶ.
  【復習】教科書の例題・問題を復習し,提出課題を解くこと

その10.【はりの曲げ応力とひずみ】
   はりの曲げ応力とひずみの関係および曲げモーメントと曲げ応力の関係について学ぶ.
  【復習】教科書の例題・問題を復習し,提出課題を解くこと

6週目
その11.【断面二次モーメントその1】
   曲げ応力を求めるのに必要な断面二次モーメントについて学ぶ.
  【復習】教科書の例題・問題を復習し,提出課題を解くこと

その12.【断面係数と曲げ応力の計算】
    曲げ応力を計算する際に必要となる断面係数について学ぶ.
  【復習】教科書の例題・問題を復習し,提出課題を解くこと

7週目
その13【学習内容の振り返り】
    期末試験を行う

各授業中には演習問題を課すことがある.その他に課題問題を次回授業前までに提出してもらう.
授業の始めには,課題問題の解説を行う.

<成績評価方法>
出席は学生証を用いた出席管理システムにより管理する.
期末試験と授業中に課した課題問題の提出状況を総合的に評価し,Grade D以上の者に単位を認める。

<教科書>
基礎から学ぶ材料力学  オーム社

<参考書>
演習 材料力学[新訂版] 尾田十八,三好俊郎 共著  サイエンス社

<オフィスアワー>
木,金曜日:八王子 4号棟851室 お昼の時間
上記時間外でも随時質問を受け付けます.ただし,その場合は事前にメールで時間調整をしてください.
(e-mail : htake[@]cc.kogakuin.ac.jp [@] → @ に変換)

<学生へのメッセージ>
材料力学は,機械や構造物を設計する上での強度確認に必須の学問です.機械技術者として基本的な構造物設計ができるよう,基礎理解に努めて下さい.そのために,数多くの例題を実際に解いて具体的なイメージを身につけて下さい.

<備 考>
自ら各種演習問題を解き,問題に慣れることが必要です.


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