2016年度工学院大学 先進工学部応用物理学科

機構学及び機械要素(Mechanisim of Machinery and Machine Elements)[5K10]

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2単位
堀内 邦雄 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
機械の設計に欠かせない機構と機械要素などについてその基礎概念を学ぶ。
 (1)機械の仕組みについて理解する、(2)機械要素の役割と特徴を理解する、(3) 機構の自由度を理解する、(4)平面機構の運動および静力学計算法を理解する、(5) リンク機構,歯車装置、変速機構およびカム装置の概要を理解する、(6) 機械装置の性能,機能の計測法とデータ解析方法を理解する。
機械の設計・開発に必要な機械要素・機構学の基礎知識を学ぶことができる。

<受講にあたっての前提条件>
数学(基本関数の微分・積分)、工業力学1,2(速度・加速度)に関する知識が必要である。

<具体的な到達目標>
機械設計に必要な基礎知識を概念的に理解する。すなわ、,どのような機械要素があるのか、機構を設計する上でどのようなことを知っておくべきか、機械の性能をどのように測定するのかなど、機械要素、機構学を専門的に学習するために最低限必要な知識を身につける。(詳細技術については、さらに専門的学習が必要である)

<授業計画及び準備学習>
各講義後,今後活用できるよう概要をまとめることを復習として実施すること。

1.[機械とは何か] 外部からのエネルギ供給で仕事をする機械の仕組みを理解し、設計思想や製作方法について学ぶ。
2.[単位系] 単位系と次元解析など。
3.[締結用機械要素] ねじの種類、ねじの表し方、ねじのはめあい、ねじの誤差。
4.[軸,軸受,継手] 軸から回転体あるいは回転体から軸に動力を伝えるための方法とキーの種類や強度計算。
5.[流体部品] 弁とコックの種類と長短所,シール方法。
6.[剛体の自由度] 平面機構の自由度,空間機構の自由度。
7.[運動機構の基礎知識] 機構解析に必要な数学、物理学。
8.[機構の静力学] 機構の静力学計算法。
9.[リンク機構の運動伝達] リンク機構の種類と運動伝達、速度解析法。
10.[歯車と歯車装置] インボリュート歯車と差動歯車装置の回転数比の計算法。
11.[変速機構] 変速機の機構と役割。
12.[カム機構] カム機構と応用例。
13.[計測] 圧力、温度、振動等の計測法。
14.学習成果の確認(試験)

各回の<予習>シラバス内の用語について確認しておく。<復習>講義内容の概要をまとめておくこと。

<成績評価方法>
試験(80点満点)を実施する。試験においては、復習でまとめた自作の概要集(A4 4枚以内/裏表使用可)の参照を認め、試験後提出する。このまとめを20点満点で評価し、試験との合計点60点以上を合格とする。ただし、4回以上欠席の学生は履修放棄とみなし成績評価は行わない。

<教科書>
指定する教科書なし。毎回資料を配布する。

<参考書>
指定する参考書なし。
機構学、機械要素に関しては多数の参考書が出版されています。自分のニーズやレベルにあった参考書を見つけるとよい。

<オフィスアワー>
八王子校舎04-807、金曜日10:00〜11:00

<学生へのメッセージ>
ものづくりを行う上では、その部品や機構にはすでに確立された技術、市販されている製品を用いる場合がほとんどですが、それらがどういうものであるかを認識できなければ利用することができず、結局ものが作れないということになります。先人の作り上げてきた技術をここでしっかり勉強し、これから経験するものづくりに大いに活用してください。


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