2016年度工学院大学 先進工学部応用物理学科

真空工学(Vacuum Engineering)[2G31]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

1単位
鷹野 一朗 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
真空工学は希薄気体の分子運動を制御・計測するために確立された学問であり,身近な食品分野や工業分野だけでなく,最先端の宇宙開発分野においても重要な部分を担っています。本科目では,真空の基礎,真空の測り方(各種真空計の仕組み),真空の作り方(各種ポンプの仕組み),それらを組み合わせた真空システムについて学びます。

<受講にあたっての前提条件>
物理学,化学を履修していること。また,これらの基礎について再度復習してください。

<具体的な到達目標>
真空についての概念を理解し,応用科目や卒論などにおいて関連する機器の取り扱いが適切に行えるようにします。

<授業計画及び準備学習>
準備:原子,分子についての理解,関数電卓も使えるようにしてください。
1.「真空の基礎1」真空の定義と圧力,気体の状態方程式
2.「真空の基礎2」気体の分子速度,平均自由行程,コンダクタンス
3.「真空計測1」圧力による計測,気体の輸送現象による計測
4.「真空計測2」電離真空計,分圧測定
5.「真空ポンプ1」油回転ポンプ,ドライポンプ
6.「真空ポンプ2」油拡散ポンプ,ターボ分子ポンプ
7.「総括」真空システムの構成

<成績評価方法>
授業で行う演習問題(30%),定期試験(70%)で評価し,「D」以上が合格です。

<教科書>
「わかりやすい真空技術 第3版」 真空技術基礎講習会運営委員会(編),日刊工業新聞社

<参考書>
「真空技術 第3版(物理工学実験)」堀越源一著,東京大学出版会
「真空の物理と応用(物理学選書 (11))」熊谷 寛夫,富永五郎,他(共著),裳華房

<オフィスアワー>
八王子「火」16:00-17:00,13-409室

<学生へのメッセージ>
身近なところではあまり目にしませんが,真空は工業的には重要な技術です。将来に向けて広い視野を持つためにも,このような技術が日本の産業を支えていることを理解してください。


このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2016 Kogakuin University. All Rights Reserved.