2016年度工学院大学 先進工学部応用物理学科

化学2(Chemistry 2)[5323]

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1単位
望月 千尋 特任助教  
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
基礎的な工学に必要な化学に関わる基礎事項について,化学1の理解を深めてさらに発展させる。授業の際に配布する資料を通して、物質を取り扱う学問としての化学の成果が工学のあらゆる専門分野において活用されていることを理解する。また,資源を再利用することで物質を循環させて使うことによる社会環境への効果を学ぶ。

<受講にあたっての前提条件>
科目では、「化学1」履修程度の化学知識を前提とする。高校化学の有機化学の分野に触れていることが望ましいが,本科目が初めてでも支障はない。各回の課題を用いて、予習・復習を行うこと。各時間に提示される課題は、前回の復習を含むので、到達度を確認できる。新たな課題の予習に取りかかる前に、到達度に応じて複数回の復習を行い、確実な実力を身に付ける。学習支援センターの個別指導を最大限利用することを薦める。1年生の再履修・リピート受講は認めない。2年生の再履修・リピート受講は認める。

<具体的な到達目標>
1) 化学反応に伴うエネルギー変化を理解する。
2) 酸と塩基の定義とそれらの反応について理解する。
3) 酸化還元反応の本質とその電気化学との関連について理解する。
4) 有機化合物の構造と基本的性質の相関を理解する。

<授業計画及び準備学習>
第1週:授業計画の説明,反応熱
 [学習内容]  化学反応の進行に伴うエネルギー変化を理解する。
 [学習準備] 教科書63〜66ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第2週:酸・塩基とその強弱,中和反応,加水分解とpH
 [学習内容]  酸・塩基の定義,およびそれらの強弱と中和反応の関係を理解する。
 [学習準備]  教科書46〜50、58〜59ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第3週:酸化と還元,酸化数
 [学習内容] 酸化還元が電子の移動であることを理解する。
 [学習準備] 教科書51〜52、59〜60ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第4週:イオン化傾向と標準電極電位,電池と電気分解
 [学習内容] 酸化還元と電気化学の関係を理解する。
 [学習準備] 教科書52〜55ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第5週:有機化合物の分類、炭化水素と非炭化水素
 [学習内容] 有機化合物の種類や構造(異性体)を理解する。
 [学習準備] 教科書101〜112ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第6週:いろいろな官能基の構造と性質
 [学習内容] 様々な官能基を有する有機化合物を理解する。
 [学習準備] 教科書113〜123ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第7週:学習の振り返り
 [学習内容] 定期試験の解説を行う。
 [学習準備] 定期試験で解けなかった問題の解き方を考えておく。

<成績評価方法>
定期試験70%と授業中提出課題を30%で最終成績を評価し,Grade D以上の者に単位を認める。

<教科書>
「大学生の化学 Introduction」佐藤光史監修 河野博之,永井裕己共著 培風館

<参考書>
「大学と高校を結ぶ 化学基礎演習」(培風館)
「視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録」(数研出版)
「DVD教材 化学:未来をひらくサイエンス CHEMISTRY シリーズ 全13巻」
  ・「第10巻 酸と塩基」

<オフィスアワー>
毎週金曜日15:30〜18:00とするが,在室(八王子;4号館307室)時は、いつでも質疑を受け付ける。ただし、会議等で不在にすることもあるので、訪問の際は,E-mail: fu01147@ns.kogakuin.ac.jpへの予約を推奨する。

<学生へのメッセージ>
化学の応用的側面は一見複雑に見えますが、本質は基本的な化学の積み重ねで説明できます。大気や水も含めてあらゆる化学物質は、化学の基本法則に従ってこの地球全体を移動・循環します。グローバルな視点を持った技術者にとって化学を理解することは必須といえるでしょう。

<備 考>
授業内容を統一するため,化学担当教員と協議し上記のシラバスを調整することがある。


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