2016年度工学院大学 先進工学部環境化学科

大気環境工学(Atmospheric Environment Engineering)[5A26]

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2単位
並木 則和 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
大気環境工学では,2年に設置してある本学科のコア科目である物理化学,分析化学等の知識をベースとして,環境関連国家試験(特に,公害防止管理者(大気または水質))で出題される計算問題を解く能力を身につける。なお,「分離工学」に該当する部分(汚染物質の処理装置)は,3年前期開講の「粉粒体工学」で講義するため併せて受講することを勧める。

<受講にあたっての前提条件>
「物理化学I」および「環境化学基礎実験」,「化学工学基礎」,「移動現象」を履修していることが望ましい。

<具体的な到達目標>
環境関連の法規の概要を理解できること。
現在起きている環境(特に大気環境)問題に関する知識を有すること。
反応を伴わない場合の物質収支式を立てて解答できること。
燃焼ガスの組成に関する計算ができること。
脱硫および脱硝に必要な物質量の計算ができること。
粒子の終末沈降速度が計算で求められること。
様々な集塵装置の集塵効率を計算で求められること。

<授業計画及び準備学習>
1.講義の概要説明と公害防止管理者の概要
準備学習:環境化学基礎実験の演習問題(物質収支)を復習しておくこと。
2.公害総論(環境関連法規・環境問題全般)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
3.大気概論(環境基準,環境問題の現状,発生源)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
4.大気概論T(燃焼に用いる各種燃料の特徴および発熱量)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
5.大気特論U(気体燃料の排ガス組成の計算方法)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
6.大気特論V(固体または液体燃料の排ガス組成の計算方法)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
7.中間演習
準備学習:今までの小テストの問題を総合的に復習すること。
8.大気特論W(排煙脱硫・脱硝の特徴を説明し,反応式から必要な反応剤の量)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
9.分散系からの粒子分離の基本形態,分離尺度の表し方
準備学習:中間テストの問題を再度自ら解答すること。
10.単一粒子の重力下での運動(流体抵抗と終末沈降速度)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
11.様々な力の場での粒子の運動(遠心力,静電気力,慣性力,拡散力などによる分離速度)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
12.重力分離装置の原理
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
13.各種集塵装置と性能推定法T(サイクロン,電気集塵装置)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
14.学習内容の振り返り
準備学習:中間演習以降の小テストの計算問題の総復習を行う

<成績評価方法>
中間試験(50/174)と定期試験(100/174),毎時間の小テスト(24/174)の得点を100点満点として集計する。A+〜Fの6段階評価でD以上の者を合格とする。
なお,3年後期に公害防止管理者試験を受験し,部分合格した科目数に応じて成績を加点修正する。

<教科書>
「基礎化学工学」化学工学会編 培風館
随時補助プリントを配布する。

<参考書>
「新・公害防止の技術と法規 2016 大気編」丸善出版
「新・公害防止の技術と法規 2016 水質編」丸善出版

<オフィスアワー>
金曜日 17:30〜18:00 12号館12-207号室(大気環境工学研究室)
E-mail: nnamiki@cc.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
当学科で環境関連の国家資格(公害防止管理者や環境計量士等)を取ることは,就職活動に非常に有利です。国家資格に皆さんも挑戦してみてください。


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