2016年度工学院大学 先進工学部環境化学科
化学工業総論(Chemical Process Industries)[4N31]
2単位 木村 隆 非常勤講師
- <学位授与の方針>
| 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 化学産業は金属や火と電気の利用とともに文明の基礎であり、現代の文化は化学工業の発展に深く依存している。貴重な地球資源を利用・加工し製品化する際に、原材料、用役、工程上の無駄を廃し、副生物を別の製品として活用するという、先人の技術開発の努力を知り、更に、天然にはない「夢の新製品」が一歩使い方を誤ると環境汚染や人の健康被害を起こす事実を認識することで、化学技術者が社会で果たすべき役割を確認する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 各回講義内容の理解不足や不確かな点は次回までにおさらいし疑問点は問合わせる用意をする。
- <具体的な到達目標>
- ● 化学工業の分野別盛衰の歴史を理解し、今後求められる産業技術分野を自分なりに考えられる。
● 化学工業における新技術と改良技術がどのように開発され展開されてきたかを理解する。 ● 現代の化学産業の原料から中間製品を経て最終製品までのモノの流れを理解する。 ● 世界的にみた化学原料、製品とエネルギーの流れを理解する。 ● 化学工学技術者が社会で果たすべき役割を自覚する。
- <授業計画及び準備学習>
- 授業計画
3Q1.ガイダンス、化学工業の社会的・経済的重要性と特徴 9月15日 3Q2.化学工業の歴史 9 月22日(休) 3Q3.無機化学工業(1)硫酸、塩酸、苛性ソーダ、塩素、水及び窯 業 9月29日 3Q4.無機化学工業(2)アンモニア、硝酸とその利用 10月6日 3Q5.天然ガスとC1化学 10月13日 3Q6.石炭化学、製鉄副生品の利用 10月20日 【 中間レポート: 10月20日出題、11月3日提出(メール可) 】 3Q7.石油精製: ガソリン、灯軽油と石油化学原料の生産 11月3日(休) 4Q1.石油化学工業(1)エチレン、プロピレン製造とその誘導品 11月10日 4Q2.石油化学工業(2)BTXの製造とその誘導品 11月17日 4Q3.石油化学工業(3)汎用合成樹脂 11月24日 4Q4.合成ゴム、合成繊維、高機能材料、複合材料 12月1日 4Q5.生物化学産業: 脂肪酸、油脂、有機酸、石けん、香料、化粧品 12月8日 4Q6.化学工業における単位操作と装置、化学工業の将来 12月15日 【 期末レポート: 12月15日出題、1月19日提出期限 】 4Q7.授業の振り返り、疑問点の確認 1月19日 準備学習: 各回講義後の理解度の小テストの解答内容を再確認しておく。 (誤解答者については次回授業時に再提出を求める。)
- <成績評価方法>
- 以下の3区分で採点し、到達目標をある程度達成した者(6段階評価のD以上)を合格とする
各回講義後の理解度の小テスト 合計配点比率=1 中間レポート(複数の課題から選択) 配点比率=1 期末レポート(複数の課題から選択) 配点比率=2
- <教科書>
- 各回にプリントを配布し教材とする。参考書については、最初の授業の際に紹介する。
- <参考書>
- 各回にプリントを配布し教材とする。参考書については、最初の授業の際に紹介する。
- <オフィスアワー>
- 講義内容等についての質問は教室またはメールで受付ける。 tykimura@lapis.plala.or.jp
- <学生へのメッセージ>
- 化学技術者は、先人の業績を踏まえて新製品・新プロセス開発に果敢に挑戦する。一方で、新技術に伴う環境保全上の副作用や課題点を明確にし、実用化の是非を慎重に判断し、適宜見直す。
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