2016年度工学院大学 先進工学部環境化学科

くらしと化学(Chemistry in Life)[4A33]

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1単位
山田 昌治 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
皆さんは「化学」を志して入学されました。将来は漠然と化学産業で仕事をするのかな、と思っておられるかもしれません。しかしながら、わたくしたちの身の回りは、「化学」にかかわる「もの」であふれかえっています。普段みなさんが何気なく接している衣料品、食品、住まいにかかわる製品も、化学の力がなければ成り立ちません。つまり皆さんの未来の進路はありとあらゆる産業分野につながっている訳です。この講座では、わたくしたちのくらしと化学の関係を整理し、化学者の卵である皆さんの知識の幅を広げるとともに、将来の皆さんの進路を選ぶための情報を提供します。

<受講にあたっての前提条件>
特になし

<具体的な到達目標>
(1)わたくしたちのくらしが「化学」で成り立っていることを理解できる。(2)みなさんの進路が非常に幅広いことを自覚できる。

<授業計画及び準備学習>
1.総論:わたくしたちのくらしと化学(山田)
わたくしたちの毎日の生活をふりかえりどのような「もの」が化学と関係あるのかをお話します。わたくしたちの身の回りの化学物質についての知識を深めます。
【準備学習】食品・医薬品の中でどれか一つとりあげ、「化学」とどのような関係にあるかを予習しておく。

2.食品・医薬品(山田)
食品・医薬品分野において化学がどのようにかかわっているかをお話します。
【準備学習】皆さんの身のまわりにあるプラスチックを5種類以上挙げてください。

3.くらしの中のプラスチック(小林)
プラスチックは私たちのくらしの中でなくてはならない素材です。わたくしたちのくらしの中でどのようなプラスチックが使われていて、それぞれどのような特性や機能をもつかについてお話しをします。
【準備学習】発電の仕組みについて予習しておく。

4.電気―発光と化学エネルギー―(小林)
電気はどのように作られるのか、どのように溜められるのか、どのように送られるのかについてお話しします。くらしの中の照明器具(水銀灯、蛍光灯、発光ダイオード、有機EL)についてお話します。
【準備学習】原子力発電の仕組みについて予習しておく。

5.原子力と放射線の化学(小林)
原子力発電の原理について、原子核反応、核分裂の観点からお話をします。また放射線、放射能の基礎知識を学びます。
【準備学習】環境問題の中で、「化学」がどのような力を発揮できるか自分なりに考えておく。

6.環境と化学物質(山田)
わたくしたちは限られた地球の資源の中で生きています。自然を守り、食物連鎖系を守り、持続可能な社会を実現するために化学の力がどのように生かされるべきであるかお話します。

7.学習のふりかえり(山田)

<成績評価方法>
毎回実施する小テストで評価する。
Grade D以上の者に単位を認める。

<教科書>
斎藤勝裕「あなたと化学」裳華房 ISBN978-4-7853-3505-2

<参考書>
上野景平「化学反応はなぜおこるか―授業ではわからなかった化学の基礎」講談社ブルーバックス ISBN 978-4-0613-2969-0

<オフィスアワー>
山田:毎週木曜日17:00-19:00 八王子17-257
小林:毎週火曜日15:00-17:00 八王子05-202

<学生へのメッセージ>
「化学」を学問としてみるのではなく、まず皆さんの身の回りの「もの」や「しくみ」が「化学」と密接にかかわっていることを理解していただきます。受講生の皆さんが、この講座を通じて、より幅広い分野に興味をもつようになっていただければ幸いです。


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