2016年度工学院大学 先進工学部環境化学科

無機・有機材料概論(Introduntion toInorganic an d Organic Composite Material)[2K09]

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1単位
森田 真人 特任助教  
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
この科目では、無機・有機材料入門と併せて、材料科学の基礎的理論を理解し身に付ける。
この科目では、特に、誘電体、磁性体、超伝導材料について基礎的理論を身に着け、これらの材料を用いたメモリやセンサなどについて学ぶ。また、我々が日常頻繁に手にするプラスチックなどの高分子材料について、高分子化学の基礎から、機能性プラスチックや生体高分子などといった応用まで幅広く説明する。さらに、無機・有機に限らず、これら材料の設計法や構造解析などの評価法について概説する。

<受講にあたっての前提条件>
特になし

<具体的な到達目標>
授業のねらいを参照すること。

<授業計画及び準備学習>
1. 固体の誘電性(1): 誘電材料は圧電素子やキャパシタなどへ利用されており、重要な工業材料である。固体の誘電性について基礎理論を学習する。
2. 固体の誘電性(2): 強誘電体を用いたメモリや、圧電素子、キャパシタなど、誘電性を用いた材料の動作原理について学習する。
3. 磁性材料(1): 材料の磁性について、反磁性・常磁性・強磁性の区別について学習し、なぜ材料が磁気的な性質を有するのか、それを原子分子レベルの現象から理解する。
4. 磁性材料(2): 磁気メモリやセンサについて動作原理を学習し、磁性材料の応用について理解を深める。
5. 超伝導材料: 超伝導材料は電気抵抗がゼロの材料である。超伝導を学ぶ上で重要な、マイスナー効果などのいくつかの重要な現象について学習し、リニアモーターカーなどへの応用について学ぶ。
6. 高分子材料: 高分子材料はプラスチックに代表されるように、我々の日常生活に非常に身近な材料である。高分子化学の基礎と機能性プラスチックなどの応用について概説する。 
7. 材料の評価法: これまで学習してきた各種材料がどのように設計され、また、どのように評価されているのかを、理解することは重要である。ここでは各種材料の分析手法を中心に学習する。
8. 学習成果の確認(試験)

<成績評価方法>
原則として、期末試験の点数が60点以上を合格とする。ただし、授業中提出課題の評価を50%まで含め、総合評価が100点を超えないようにして規格化して評価する。

<教科書>
Charles Kittel 著 キッテル固体物理学入門 (下) 丸善出版

<参考書>
Charles Kittel 著 キッテル固体物理学入門 (上) 丸善出版
竹添秀男 他著 液晶・高分子入門 裳華房
妹尾学 他著 基礎分子科学 共立出版
William D. Callister著 材料の科学と工学 [3]材料の物理的・化学的性質 培風館

<オフィスアワー>
毎週火曜日16:30〜18:00
(八王子;18号館309または12号館305号室,新宿;木曜日4時限A-2718室)

<学生へのメッセージ>
この科目では、材料の物性とその応用(実際の使われ方)について講義します。身の回りの製品がどういった原理で動いているか知るチャンスです。理論と応用の関わりについて勉強してください。


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