2016年度工学院大学 先進工学部応用化学科

有機化学III(Organic Chemistry III)[4A34]

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2単位
小林 元康 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
カルボニル化合物の命名法と性質、合成、反応機構の原理を理解する。

<受講にあたっての前提条件>
有機化学T、U、有機化学演習の単位を修得済み、または平行して受講していること、または3年次までに受講する予定であること。マクマリー有機化学概説の1〜8章の内容を一通り理解していること。

<具体的な到達目標>
(1)ケトン、アルデヒド、カルボン酸、エステル、アミド化合物の名称を答えることができる。
(2)アルコール、ケトン、アルデヒド、カルボン酸の酸化還元反応式を書ける
(3)カルボニル炭素への求核攻撃を伴う基本的な反応機構を説明できる。
(4)αプロトンの引き抜き反応とエノレートの求核反応機構を書くことができる。
(5)αβ不飽和カルボニル化合物へのマイケル付加反応を説明できる。

<授業計画及び準備学習>
1. アルコールの酸化:カルボニル化合物の生成(p.254-257, 273)
2. アルデヒドとケトン:命名法 (p.273-276)
3. アルデヒドとケトン:アセタール反応 (p.282-286)
4. カルボン酸とその誘導体の名称 (p.309-312, 312)
5. カルボニル化合物の反応機構:エステルの合成 (p.322-330)
6. カルボニル化合物の反応機構:酸化と還元(p.277-281, 322)
7. 前半の復習
8. ケト・エノール互変異性(p.357-360)
9. αプロトンの引き抜き反応とエノレートの求核反応機構(p.360-366)
10. アルドール反応とクライゼン縮合 (p.372-375)
11. マロン酸エステル合成 (p.366-371)
12. マイケル付加反応とGrignard反応 (p.374-376, p.210-212)
13. アミドの合成と反応 (p.333,389-401)
14. カルボニル化合物の反応の応用と総復習
毎回の授業中に演習問題を課すので提出すること。

<成績評価方法>
定期試験の成績が60点以上の者に対して単位を認める。毎回課題(演習問題)を配布し、提出してもらうが、成績には反映されない。

<教科書>
マクマリー有機化学概説(東京化学同人)

<参考書>
マクマリー有機化学(上、中、下)(東京化学同人)
ウェイド有機化学(上、下) 丸善(中村浩之ら訳)
Claayden, Greeves, Warren, Wothers, "Organic Chemistry", Oxford University Press
S. ウォーレン「プログラム学習 有機合成反応」(講談社)

<オフィスアワー>
木曜15:00-17:00八王子キャンパス 5号館202号室
月曜13:00-15:00新宿キャンパス 20階A-2066号室

<学生へのメッセージ>
医薬品や合成高分子をはじめ、身の回りにある様々な有機物質や有機材料の成り立ちや分子構造を理解する上でにカルボニル化合物は欠かすことができない。反応機構は何度も自分で繰り返し書いてこそ理解が進む。じっくりあせらず考え抜く力を養うこと。


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